中古車屋さんを営むジェイミーさんには、とても熱心なビジネスパートナーがいます。2年もの間、毎朝オフィスの前でジェイミーさんを扉の前で待っていているのです。名前はポール。そう、白黒ブチの猫ちゃんです!
ポールくんはどこからともなく現れた野良猫でした。「このへんには野良猫が多い。でもこの猫はちょっと違って、助けを求めているように寄ってきたんだ」とジェイミーさん。「腹が減っているのか?」と尋ねてジェイミーさんがサンドイッチを与えると、ガツガツと完食。ジェイミーさんは、キャットフードを買ってきてこの痩せた猫に与えるようになりました。
ポールと名前をつけ、なにくれとなくお世話をするジェイミーさん。ポールくんはぐっと毛ヅヤもよくなり、くつろいだ様子を見せるようになりました。
「ポール!」と呼ぶとやってきて、仕事中もジェイミーさんの後をついて回ります。
「こんなに懐くならポールを家で飼おう。きっとぬくぬく快適に過ごせるはず」と思ったジェイミーさん。ポールくんを車に乗せ、家に連れて帰ります。しかしポールくんはおうちが気に入りません。「なぜ閉じ込めるの?外にはもう行けないの?」と怯えた様子でテーブルの下に隠れてしまいました。
「ポールが、家が気に入らなくて飛び出して、戻ってこなかったらどうしようと思ったんだ」。ジェイミーさんはポールくんをオフィスに連れ戻り、その代わり、冬の間を暖かく過ごせる快適な小屋を作ってあげました。ポールくんはすっかり気に入って、ふわふわクッションをふみふみしています。
オフィスの誰もがポールくんをかわいがります。ポールくんはジェイミーさんのオフィスになくてはならない存在となりました。
暖かい小屋と優しい飼い主さん、そして自由な暮らし。ポールくんは、中古車屋さんのオフィスで「番猫」としてビジネスパートナーを務めながら、最高の幸せを手に入れたのです。