2023年8月下旬、投稿者さんは野良猫が産んだ生後3週間の6兄妹を発見。その中にはなぜか、母猫に育児放棄された子が…。心を痛めた投稿者さんは6匹の子猫と母猫を保護しました。
母猫は人目につかないように子猫たちを隠していましたが、茶トラ猫の百福ちゃんだけはなぜか離れた場所に遺棄されていたそう。猫の世界では育たないとみなされた子は育児放棄される傾向があますが、百福ちゃんはまさにそんな子でした。
百福ちゃんと姉妹猫のミルクちゃんは、離乳期までミルクボランティアさん宅で育てられることに。しかし、預かったその日、ボランティアさんは百福ちゃんの様子に違和感を覚えました。
病院の初期診断では異常は指摘されなかったものの、長時間深く眠り込んでしまったり、痙攣を起こしたりといった症状が見られたため、ボランティアさんは夜通しでお世話。すると、そうした症状はピタっと収まり、無事に離乳期まで育つことができました。
しかし、他の兄妹とは違った行動を見せる姿を受け、投稿者さんらは目が見えないのではないかと思うように。音のなるおもちゃを鳴らしても反応しないことから、耳も聞こえていないと判断しました。
目が見えず、音も聞こえない百福ちゃんは体の平行感覚を掴むことが難しく、歩こうとするとよろめくことも。けれど、百福ちゃんは生きることを諦めません。見えなくても、聞こえなくても何度も転んでは起き上がる頑張り屋さん。
次第に、方向転換や振り向く動作を自分の感覚で習得していき、行動範囲を広げていきました。
投稿者さんたちは、そんな百福ちゃんの姿からパワーを貰い、悲観することなく現実を受け止め、安全に暮らせる環境づくりを行っていこうと決心しました。
その後、別のボランティアさん宅で兄妹と合流した百福ちゃんは目が見えているみたいにサークルを登ったり、障害物を避けたりとアクティブな行動を見せました。兄弟とはプロレスごっこをし、おいしいご飯をパクパク。
今は頑張って、トイレをマスター中。1度、匂いでトイレを探し当てて排泄ができた時、投稿者さんたちは胸が熱くなりました。
家猫になるためのトレーニングはまだまだ続くけれど、百福ちゃんは前向き。自分のペースで色々なことを習得し、ニャン生を謳歌しようとしています。
あるがままの姿で自分らしく生きる、百福ちゃん。その姿は私たちに大切なことを教えてくれます。