北海道小樽市を中心に地域行政と連携しながら、野良猫ゼロを目指している「猫のシェルター アリエル」。ある日、とても悲しい光景に遭遇。なんと、シェルター前に1匹の猫が遺棄されていたのです。
猫ちゃんは、キャリーケースに入れられた状態で遺棄されていたそう。なぜか、リードがついており、キャリーケースの中には少量のドライフードと毛布が入っていました。
幸い、猫ちゃんは遺棄後30分という、比較的早い時間でスタッフに発見されたよう。しかし、スタッフに気づかれず、狭いキャリーケースの中で何時間も身を縮めていなければならない可能性は大いにあったため、投稿者さんは激しい怒りを感じました。
動物の遺棄は言うまでもなく、犯罪。シェルターであれば保護してもらえるだろうという想いが透けて見える身勝手な行動に、投稿者さんは憤ります。
自分が置かれている状況を察しているのか、猫ちゃんの表情はどこか悲しげ。少しにおいがし、埃っぽい猫ちゃんは目の周りに汚れがあり、眼球が濁っています。
一体、どんな環境で育ってきたのだろう。投稿者さんはそう思い、胸が苦しくなりました。
ケージに入ってもらうと、猫ちゃんは隅っこで身を潜め、ふさぎ込んでしまったそう。小さな声で「シャー」と威嚇はしますが、攻撃的ではありません。
やむを得ず、飼育が難しくなる可能性は誰にだってある。けれど、シェルターの場所を調べ、何も言わず玄関前に置いておくのは身勝手…。そう憤りながらも、投稿者さんは猫ちゃんを動物病院へ連れて行き、健康チェック。
下痢は続いているものの、幸い身体に大きな異常は見られませんでした。
ただ、猫ちゃんは瞼が丸まって内側に入り込んでいることが目やにや目の濁りの原因になっているため、切開手術をする必要があるそう。
きっと今まで、病院に連れていってもらったこともなかったのだろう。そう感じた投稿者さんは不安そうな顔を見せる猫ちゃんに、「もう捨てられないから大丈夫」と優しい言葉を贈ります。
人間の都合によって、居場所を失った猫ちゃん。これから先のニャン生で優しい里親さんと出会い、悲しげなその瞳がキラキラと輝きますように。