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1億分の1の確率で発症…希少難病「ムコ多糖症」と生きる猫と飼い主の物語

1億分の1の確率で発症…希少難病「ムコ多糖症」と生きる猫と飼い主の物語

人間の病気と同じように、猫にも現代の医学では治せない疾患は多くあります。こちらの猫ちゃんは、1億分の1の確率で発症するとされている「ムコ多糖症」。根治法がない中、飼い主さんはできる限りのケアを行っています。



猫ちゃんは生後3ヶ月の頃、家族によって動物保護施設に連れてこられました。1ヶ月半も保護施設で暮らす猫ちゃんの姿に心を痛めた女性は、里親に立候補。猫ちゃんを自宅に迎え入れ、飼い主となりました。

一緒に暮らし始めると、飼い主さんは猫ちゃんの歩き方に違和感を覚えました。神経に問題があるのでは…。そう思い、動物病院を受診すると、「ムコ多糖症」であることが判明したのです。

ムコ多糖症は、希少な遺伝性疾患。体の細胞と細胞をつなぐ粘液状の物質(ムコ多糖)を分解する遺伝子に変異があり、心臓や骨、角膜などにムコ多糖が蓄積します。

文献を漁っても、発症した猫はわずか10匹前後。猫ちゃんの場合は、背骨を構成する骨に異常があり、歩き方がぎこちなかったのです。

しかし、飼い主さんは猫ちゃんの歩き方をかわいらしいと受け止めています。また、遊び好きな姿を見て、「部屋の中を走り回れるようになったら…」と思い、現在は多くの専門家に猫ちゃんを診てもらっているのだとか。

平たい顔や小さな鼻、大きな目など、猫ちゃんが持つ見た目の特徴は全て、ムコ多糖症の症状。ムコ多糖症は現在、根治法が確立されておらず、寿命も短いよう。しかし、飼い主さんは希望を捨てず、猫ちゃんが幸せなニャン生を送れるよう、この先もケアを続けていきます。

希少難病と生きる猫ちゃんと、その生涯を支える飼い主さん。ふたりの穏やかな日常が1日でも長く続き、獣医学が発展していくことを心から願います。