2023年4月末、2日間に渡って東京で開催された、日本最大級の「パナソニック保護猫譲渡会」は大盛況のうちに終了。より多くの人に保護犬・保護猫を知ってもらう貴重な機会となりました。
そんな一大イベントをどこで聞きつけたのか、会場の近くに1匹の野良猫が出現。動物愛護団体キーテイルさんは、ボロボロな猫ちゃんの姿に心を痛めました。
猫ちゃんは、人馴れしていない様子。目つきは険しく、人間を威嚇します。
お目当ては、どうやら人間のお弁当のよう。ベンチで食事をする人の近くに座り、無言のおねだりをしていました。
保護してあげたい…。そう思うも、投稿者さんたちは福岡から飛行機で来ている状況。悩んだ末、飛行機に乗せることは難しいと判断し、保護を断念しました。
ならば、せめて、お腹だけでも満たされてほしいと思い、お水とご飯をあげることに。
口腔内の状態を考慮し、ペースト状のご飯を近くのスーパーで購入。猫ちゃんは、おいしそうに食べてくれました。
大量のよだれで被毛が汚れ、背骨がくっきり出ている猫ちゃんをその場に残していくことに後ろ髪を引かれながらも、投稿者さんたちは帰郷。
しかし、猫ちゃんのことがどうしても忘れられず、保護を決意し、フォロワーさんと連携し、猫ちゃんを捜索。しかし、姿が確認できなかったため、再び東京へ行き、捕獲をすることに。
ところが、兵庫県まで来た時、嬉しいニュースが。なんと、別の保護団体「ちよだニャンとなる会」さんが猫ちゃんを保護していることを知ったのです。
実は猫ちゃん、投稿者さんたちと出会った翌日、ちよだニャンとなる会さんの前に姿を現したそう。そこで、他の参加団体さんやボランティアさん、パナソニックさんが一丸となって保護を決行し、命を救いました。
動物病院ではエイズと白血病のダブルキャリアであることが判明しましたが、適切な治療を受けてよだれは止まり、体調も安定。
「パナ」という名前を貰い、家猫ライフへの一歩を踏み出しました。
なお、パナくんはそれまで、会場付近で見かけられたことがなかったのだそう。もしかしたら、保護されることを願い、会場の近くに姿を現したのかもしれません。
勇気を出して人間にニャン生を任せてくれた、パナくん。この先の日常が穏やかで豊かなものでありますように。