とある美容院の倉庫では、住人がいない時に照明がついたり消えたりする不可思議な現象が…。心霊現象かと思いきや、この現状を起こしていたのは、1匹の猫ちゃん。猫ちゃんは8年前に美容院へ迷い込み、浄化槽を設置している部屋へ。以後、ずっとその部屋で暮らし続けてきました。
情報提供者は、美容室を経営する女性。女性によれば、8年前、1匹の猫ちゃんが店内に入ってきて姿を消したそう。女性は店の奥にある小さなドアから、猫ちゃんがトイレの浄化槽に入り込んだのではないかと思っていました。

女性は浄化槽がある部屋に隣接している倉庫に猫用トイレを設置したり、毎日ご飯をあげたりと、必要なお世話をするように。しかし、猫ちゃんは人間がいる間は、浄化槽から出てきません。
また、外へ出られるようにお店のドアを開けていても猫ちゃんは隠れ続けていたそう。女性は、猫ちゃんが自主的に閉じこもっているのだと思うようになりました。

事情を知った取材班は早速、倉庫にカメラを設置。すると、ドアの下から1匹の猫ちゃんが顔を出しました。猫ちゃんはまず、女性が用意したご飯をモグモグ。

その後、外へ出られるドアの前で少し座り、再び浄化槽がある部屋へ戻っていってしまいました。

8年ぶりに猫ちゃんの姿を確認した女性は、その大きさにビックリ。出会った当時、猫ちゃんは体長わずか10㎝ほどだったそう。外の世界も人間界も怖かったからか、猫ちゃんは狭い部屋でひっそりと生きてきたのです。

とはいえ、換気もされない部屋で過ごすのは、健康によくありません。そこで、救助隊は猫ちゃんの保護を決行。まずは、猫ちゃんがいつもご飯を食べにくる場所に捕獲機を設置しました。

しかし、猫ちゃんの警戒心は強く、作戦は失敗。そこで、救助隊は自ら出てくるよう、狭い浄化槽の部屋にいる猫ちゃんを優しくつつき、網で捕獲することに。

この作戦は無事、成功。捕獲後、網からキャリーケースに移された猫ちゃんは、8年ぶりに女性との再会を果たしました。

女性が8年間、フードをあげていたこともあり、幸い猫ちゃんは健康体であったそう。今後はゆっくり、人に慣れてもらう予定です。
他者との関わりを恐れ、ひとりで頑張ってきた猫ちゃん。いつか、心許せる人と出会え、ぬくもりにうっとりできる日が来ますように。





