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水を飲む時、“空気を舐める”愛猫に癒されて――猫漫画家み・ちこさんが語る“猫と暮らす幸せ”

水を飲む時、“空気を舐める”愛猫に癒されて――猫漫画家み・ちこさんが語る“猫と暮らす幸せ”

猫自体の魅力が尽きることがないので、毎日新しい発見を楽しみにできることが猫を描く醍醐味――。そう話す漫画家のみ・ちこさんは、SNSで愛猫との日常をもとにした猫漫画を公開中。

クスっと笑える猫飼いあるあるな暮らしを伝え、多くの猫好きさんに癒しを与えています。

愛猫との日常を描いた猫漫画がSNSで話題に!

猫漫画を描くきっかけは、コロナ禍で在宅の時間が増えたことでした。せっかくだから、家で起きた出来事を残そうと思い、愛猫との日々を漫画で描き、SNSにアップし始めました。

すると、猫好きさんから嬉しい反響が…!描いた猫漫画を後から見返して思い出を振り返る楽しさも知ったため、本格的に猫漫画を描くようになりました。

SNSに投稿していた猫漫画は、2024年5月に『ねこたろう日記』という作品としてまとめ、Kindleでも公開。描かれているエピソードは、すべて実話をもとにしています。

作品に登場する猫は、愛猫ねこたろうくん(推定10歳)がモデル。

ねこたろうくんは、元保護猫。とりもちにかかっていたところを保護され、知人経由でみ・ちこさん宅にやってきました。

ルールに厳しく、自己主張が激しいタイプですが、攻撃性はなく、穏やかです。好きなものはフリース素材。得意なことは長く鳴くことです。

『ねこたろう日記』では、ねこたろうくんの個性がとことん楽しめます。例えば、ねこたろうくんは水の飲み方が独特。み・ちこさんは「空気を舐めているのでは…?」と驚いたことがありました。

また、猫草を愛して止まず、わんこそばにように食べるねこたろうくんの愛くるしさを描いたエピソードには、猫飼いさんから大きな反響が寄せられたそうです。

普段から、猫草への情熱がすごいなあとは思っていましたが、多くの反響をいただく中で同じように猫草が異常に好きな猫ちゃんが結構いることを知れて面白かったです(笑)



「生き物と暮らす楽しさ」を伝えたい想いから新作が生まれた

愛猫をこよなく愛す、み・ちこさんは2025年2月に『宇宙人、猫と住む』(KADOKAW)を出版しました。本作は、地球の侵略を目論む宇宙人クロヤンが猫ホシのかわいさに抗えず、翻弄させられるというユーモラスな物語です。

ホシのモデルとなっているのも、ねこたろうくん。み・ちこさんは新しい視点から、ねこたろうくんとの日々を描きました。

何も知らない人が猫と出会って、驚いたり振り回されたりしながら家族になっていくという、生き物と暮らす一番の楽しさを伝えたかったんです。

収録作品の中で特に必見なのは、クロヤンがホシと一緒に眠る喜びを噛みしめる12話。体温、呼吸などを通して、クロヤンがホシという存在を存分に感じるこのエピソードには大きな反響が寄せられました。

私自身、猫と暮らす中では一緒に寝る時が一番幸せを感じられるので、描きながら『クロヤン、よかったね』と思いました。

猫らしい行動や仕草が伝わる“猫漫画”を意識して…

猫漫画を描く中で、み・ちこさんが意識しているのは自分が気になったポイントは外さないことです。

エピソードをわかりやすく伝えるための演出は加えますが、猫の行動や仕草はなるべく猫らしく描きたいなと思っています。

そうした想いがあるため、み・ちこさんが描く猫はデフォルメされすぎておらず、リアルな愛くるしさを感じさせます。

自身が描いた作品が猫好きさんや猫飼いさん以外にも届き、生き物と暮らすことの温かさを多くの人に知ってもらいたい――。そう話すみ・ちこさんは、この先も色々な作品に挑戦したいと意欲を燃やします。

読者から貰える反響を原動力に変え、猫漫画を描くみ・ちこさん。その活動に今後も注目していきたいものです!