「こっちへ来てよく聞いて！」SOSを人間にしらせた野良猫！壁の中に落ちた子猫のレスキュー劇

こちらは韓国。
ある賢い猫と強運な子猫のドキュメンタリーです。

ある女性は、最近近所にやたらと人懐っこい猫が現れ、なにかもの言いたげにアピールしてくると感じていました。
甘えた様子を見せて、人々を駐車場のほうへ誘導しようとするのです。

噂を聞いた取材班は、その猫についていきました。
注意深く、じっと塀を見つめる猫。
耳をすませると、塀の中から子猫の鳴き声がするではありませんか！

壁に登って、子猫の声が聞こえる穴を見つけた取材班。
「これは大変」と大急ぎでアニマルレスキューを呼びました。
内視鏡カメラでのぞくと、きらりと光る瞳。
管の中に子猫が落ちているのです！

あわただしく獣医さんも到着。
脱水症状と栄養失調がみられるため、救出の前に水と食べ物を与えます。
子猫は、ホースで壁に這わせた水を飲み、紐にくくりつけたフードを必死で食べました。
緊急車両や工事の人たちも次々に到着します。
近所は騒然。子どもたちからお年寄りまで、みんな心配そうです。
近隣の人に許可を得て、壁を取り壊す工事が始まりました。

大きなグラインダーの音にパニックになる子猫。
子猫の様子を見ながら、けがをさせないよう、少しずつ工事を進めていきます。
ついに管に穴が空けられ、子猫が顔を出しました！

どのくらい暗闇の中にいたのでしょう。
おびえて汚れた子猫をタオルでくるみ、すぐに病院へ運びます。

病院での検査の結果、長い間飲まず食わずだったせいで栄養失調があるので、内臓の機能に障害が出るかもとのこと。
しばらく病院で様子を見ることになりました。

ほっとした人々は思いました。
そういえば子猫の危機をしらせた、賢いあの猫はどこへ？
最初に異変に気づいた女性は言います。
「あのあとすぐにいなくなったの。駐車場でも見かけないわ」

しばらくすると、子猫はすっかり元気になりました。
獣医師さんになついて、甘えん坊な姿を見せています。
病院では、里親を募集する予定だそうです。

「猫にも社会性があり、仲間を助けようとする行動がみられる」とこのドキュメントは結んでいます。
人間に助けを求めた賢い猫と、九死に一生を得た強運の子猫。

子猫にいい家がみつかるのを願うと同時に、徳を積んだ賢い猫ちゃんにも幸せな猫生が約束されることを願ってやみません。