トルコの大都市・イスタンブールには町中で暮らす猫がたくさんおり、猫に優しい町として知られています。
イスタンブールで暮らす投稿主さんは、ある雨の日、公園で2匹の子猫に出会いました。とてもよく似ている2匹は兄弟でしょうか。とても人なつっこく、投稿者さんがなでてあげると嬉しそうにします。
「この人についていこう!」そう決めたのか、子猫は投稿者さんによじ登り、みずから上着のフードの中にちょこんと入り込んだのです。あまりのかわいらしい行動に、投稿者さんは大感激。もう1匹は上着の前に入れて、家に連れて帰りました。
投稿者さんはもともと猫を飼っているので、てきぱきと適切な処置をしました。耳や目鼻をぬぐい、駆虫薬をかけ、野良猫から家猫になる準備を整えます。
甘えん坊でかわいらしい子猫たちにたくさんの愛情を注ぐ投稿者さん。投稿主さんの腕の中で、2匹一緒にすやすやと眠る様子は天使のようです。
「里親募集」。かわいい子猫にはすぐもらい手がつきました。フードに入ってきたほうの積極的な子猫が、先に新しいおうちに行きました。トルコ語で「喉をならす」という意味の「ミルミル」という名前をもらったのです。
2匹目の子猫は、先住猫と仲良くしながら「ずっとのおうち」を待っています。毛柄が似ていて、まるで親子のよう。
2匹目の子猫も行き先が決まり、新しいおうちに出発しました。しかし、悲劇が起こります。新しい飼い主さんが、新たに保護した別の野良猫が病気をもっていて、2匹とも感染症にかかってしまったのです。新しい飼い主さんはすぐに獣医にかかり、懸命に治療しましたが、幼い子猫は2匹とも助かりませんでした。
投稿主さんは悲しみにくれました。記録した写真や動画を見返してはかわいかった子猫をしのんでいます。
「動画を公開するかはすごく悩んだんだ」と投稿主さん。しかし、1匹が幸せに暮らしていることを知ってもらいたい、そしてなによりかわいかった2匹目の子猫との思い出を猫好きの人とシェアしてその魂を慰めたいという思いで、投稿に踏み切ったそうです。他界した子猫のぶんまでミルミルくんには健康に幸せに暮らしてほしい、投稿主さんはそう願っています。