ゴールデンウイーク中のある日、保護猫活動をしている「ひろみん」さんは、ガリガリに痩せた野良猫に出会いました。地域猫の食事場まで連れて行っても、ひろみんさんを後追いして戻ってくる猫ちゃん。その姿に心打たれたひろみんさんは知人の力を借り、猫ちゃんの保護に励みました。
地域猫の食事場へ誘導しても続いた「後追い」
猫ちゃんは交通量の多い道路で、ポツンと座っていました。体はやせ細り、ひとめで飢えていることが分かります。

ひどく衰弱しているのか、人間が近づいても逃げる素振りは見せません。ひろみんさんは近くにある地域猫たちの給餌場まで、猫ちゃんを誘導しました。

「ここでご飯を貰ってね」そう声をかけたものの、猫ちゃんはひろみんさんを後追い。ひろみんさんは何度も食事場へ猫ちゃんを誘導しましたが、そのたびに猫ちゃんは後をついてきたのです。

ひろみんさんはその日、ご飯とおやつをあげ、翌日再び、猫ちゃんのもとを訪れることにしました。
「私はこの子に選ばれたんだ」 体重1.9kgの老猫が掴んだ未来
翌日、猫ちゃんは疲れた顔を見せながらも、ひろみんさんにすり寄り、階段を上ってきました。私はこの子に選ばれたんだ――。ひろみんさんはそう確信しましたが、自身が関わる保護団体のキャパはすでに限界。

そこで、知り合いの保護団体へ連絡。すぐに動物病院へ連れて行ってもらえることになりました。病院で計測すると、体重はわずか1.9kg。口腔内の状態から、おばあちゃん猫であることが分かりました。

さらに、エコー検査では片方の腎臓に腫瘍の疑いが。しかし、すぐに詳しい検査を行うことは体力的に不可能。食事を摂り、体力を回復させてから再受診することになりました。
お湯が真っ黒になるまで必死に生きてきた小さな命
子どもの日に保護されたことから、名前は「ちまき」ちゃんに決定。ちまきちゃんのお世話を引き受けたのは、動物愛護団体「にゃん太の会」です。メンバーたちは、「これから先、辛いことがあっても最期まで一緒にいる」と、ちまきちゃんに誓いました。

それから数日後、ご飯を食べなくなったちまきちゃんを心配し、急いで動物病院へ。検査の結果、腫瘍に栄養を摂られている可能性があり、体重が保護時よりも減少していました。

一刻を争う事態ですが、全身麻酔を使っての精密検査はハイリスク。食欲低下の原因は鼻炎の影響も考えられたため、ひとまず、注射を打ち、処方薬をもらって様子見をすることになりました。

幸い帰宅後、ちまきちゃんはご飯を食べてくれるように。体重も順調に増え、初めてのシャンプーも経験しました。
お湯が真っ黒になるほど体を酷使しながら必死に生き抜いてきた、ちまきちゃん。その命ができるかぎり長く紡がれ、穏やかな日々を謳歌できますように。





