季節は極寒の真冬！駐車場でひとりぼっちの迷い猫を保護

空前の猫ブームが到来している今、猫好きな方々がとても増えましたね。温かい部屋で大好きな家族に抱っこされて、幸せな毎日を過ごす猫ちゃんが増えたことは嬉しいこと。その一方、二度と迎えに来てくれない飼い主さんを孤独に待ち続ける猫ちゃんもいるのです。

とある日のこと、仕事へ向かう投稿者さんは駐車場のド真ん中にたたずむ1匹の猫ちゃんを発見しました。季節は真冬真っ只中の2月、寒さに弱い猫ちゃんが居続けて平気な環境であるはずがないのです。

その日を境に、ひとりぼっちだった猫ちゃんのことが頭から離れない投稿者さん。想いが通じたのか、1ヶ月後、仕事帰りに猫ちゃんとの再会が！まずは無事で良かった…とホッと胸を撫でおろしました。

まずはご飯だけでもと思い、キャットフードをあげてみることに。猫ちゃんは意外にもこちらを警戒せず、自然と近寄ってきてご飯を食べてくれました。投稿者さんはその人馴れしている様子を見て、完全な野良猫ちゃんではないことを察します。

そこで、猫の保護活動をなさっているご近所さんに連絡を取ることに。捕獲機を貸してもらえないか相談したところ、なんと今からすぐに駆けつけますよという連絡がありました。

しかし、荷物を置くために一度帰宅してから現場へ戻った投稿者さんは、猫ちゃんの姿を見つけることができず。あの子を助ける術が見つかった直後の出来事に落胆の色を隠せません。そこで猫ちゃんにご飯をあげていた方の話を聞いたところ、毎朝6時になるとご飯をもらうためにあの駐車場で待っていることが分かりました。

そして翌日、無事に猫ちゃんの保護に成功！真冬の冷たい風にさらされていたこの小さな身体は、どれだけ辛かったのでしょう。だけど今は外敵から守られるゲージの中で、温かな毛布に包まれています。

投稿者さんはすぐに警察、愛護センター、保健所へ連絡を取りましたが、猫ちゃんを探している人はいないとのこと。万が一、探している人が見つかった時は連絡してくれることになりましたが、これでは財布を無くした時と一緒、まるで物扱い。動物愛護管理法の実態を実感した投稿者さんの心には、強い悲しみと憤りが生まれました。

後日、病院に連れていき健康チェックを行ったところ、特に異常はないことが判明。どうやらまだ生後半年～1歳未満とのこと。人間でいうと10代そこそこ、まだまだ小さな子どもです。

どうやらお腹ナデナデが大好きな様子。人懐っこいその様子に、愛おしさを感じてやまない投稿者さん。そろそろ猫ちゃんに里親さんが決まるまでの間、仮の名前を付けることにしました。考えた結果、名前は「ツナちゃん」に決定！

感染症等の心配もないので、ケージと一緒にリビングへお引越ししたツナちゃん。「ここから出して～」と言わんばかりに、ケージの隙間から前脚をチョコチョコ出しながらアピールしてきます。

後日、ツナちゃんの避妊手術を行うために病院へ向かいました。すると手術開始間もなく、病院から電話が。ツナちゃんは、既に卵巣がなく避妊済みであることが判明しました。麻酔をし、開腹手術をして判明したこの事実。ツナちゃんに二度も痛いことを経験させてしまったことを知った投稿者さんは、ツナちゃんへ何度も謝り続けます。

誰かがツナちゃんを飼おうと思って避妊をしたのか。飼いきれなくなり捨てたのか。様々な思案が投稿者さんの頭の中をかけ巡りますが、いずれにしても人の手が加わっていることは確実です。もはや本当のことはツナちゃんにしか分かりませんが、投稿者さんはこの子のために、自分自身ができることをやり切ろうと決意しました。

大丈夫。ツナちゃんの周りには、同じくいつか幸せの道が見つかることを願って日々暮らすにゃんこ仲間がいるから。しばらくの間、窓辺を見てツナちゃんはずっと鳴き続けます。未だに飼い主さんを探しているのかもしれません。そんなツナちゃんの切なる様子を見る度に、投稿者さんは目頭を熱くしました。

だけど、人懐っこいツナちゃんは一緒に暮らす仲間達にもフレンドリー。ちょっとプンスカされてもお構いなしに、「遊ぼう～」と距離を縮めます。日々を積み重ねていく中で、自然とツナちゃんは猫にゃんズの新たな一員に加わりました。

そんなツナちゃんに届いたのは、譲渡会のお誘いです！これは新しい家族を見つける良いチャンス。来たる譲渡会にむけて、「ツナ、頑張ろうね」と声をかける投稿者さん。素敵な出会いが見つかる期待を胸に、当日を迎えます。

譲渡会デビューの当日。突然知らぬ地で、たくさんの知らない猫ちゃんが並ぶ環境に置かれたツナちゃんは不安のあまり鳴き続けてしまいます。

無事に譲渡会は終了。1人、トライアルの申込をしてくれた方がいました。緊張がようやく解けたのか、ぐっすり眠りに落ちたツナちゃん。そんな様子を見て、一緒に寄り添ってくれる猫にゃんズの一員であるナラちゃん。

トライアルの結果、ツナちゃんの正式な引き取りはお見送りというかたちとなりました。せっかくの機会がご縁に繋がらなかったことはとても残念ですが、先住犬さんとの相性もあるので、こればっかりは仕方がありません。

トライアル期間中、急な環境変化によるストレスからか、脱毛症状まで出てしまったツナちゃん。投稿者さんのお家に戻ってきた後はすっかり元通りになり、リラックスして過ごしてくれています。

ツナちゃんは決して独りぼっちではありません。いつか必ず素敵な家族との出会いが訪れる、投稿者さんはそう信じています。猫にゃんズと毎日のんびり過ごしながら、一緒に新しい家族を見つけようね。