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窓から「お邪魔します~」と侵入!自力で“家猫ライフ”を掴んだ元地域猫

窓から「お邪魔します~」と侵入!自力で“家猫ライフ”を掴んだ元地域猫

地域猫生活を自ら卒業し、安全な家猫ライフを手に入れた――。ぼんちゃんは、そんな衝撃の過去を持つサビ猫です。

気弱だったぼんちゃんは、紗代さんの実家宅に侵入。ごく自然に「愛猫」の座を掴み取りました。

気弱な地域猫が家に入ってくるようになって…

ぼんちゃんは、紗代さんの実家近くで暮らしていた地域猫。近所には地域猫にご飯をあげている方もいましたが、喧嘩が弱く、気弱な性格のぼんちゃんはその輪に入れず…。

よく怪我をしていました。みんなが猫好きではないので、水を掛けられたこともあったみたいです。

時折、ぼんちゃんは紗代さん宅の軒先や車のボンネットで日向ぼっこ。幼少期から猫がいる生活を送っていた紗代さんは、ぼんちゃんを保護したいと思っていましたが、警戒心が強く、近寄ることができませんでした。

すると、ある日、衝撃的な出来事が。なんと、ぼんちゃんは高い身体能力を活かして、2階にあった紗代さんの部屋へ窓から入ってきたのです。

侵入後、ぼんちゃんは紗代さんが近寄ると逃走したものの、家猫ライフへの憧れが募ったのか、以後、隙間を器用に見つけては家の中へ入り込むようになりました。

家族は「あ、入って来たの~!」と、受け入れ態勢バッチリ。

追いかけ回したり故意に追い出したりはしなかったので、「お邪魔します」と家に来るのが普通になりました。

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同棲先では彼氏も猫好きに!

窓を開けると家に入り、夜は紗代さんの部屋で眠るなど、半野良生活を送っていたぼんちゃんが完全な家猫となったのは、出会いから4年ほど経った頃のこと。

当時、彼氏との同棲話が出ていた紗代さんは、ぼんちゃんの大切さを彼氏に直談判。ぼんちゃんと一緒に引っ越し、新居では完全室内飼いにしようと決意しました。

ぼんを迎えてくれないと、一緒に住めない。私とぼんは一緒だから、この先もこの子と養子縁組してくれないと着いて行けない」と猫可物件が少ない中、強引に猫ファーストを遂行しました(笑)

しかし、同棲後、発覚したのはぼんちゃんの男性嫌い。地域猫時代、男性に怒鳴られたせいか、ぼんちゃんと彼氏さんとの間には溝ができ、夜鳴きをするようにもなりました。

ところが、優しい彼氏さんは3週間も鳴き続けるぼんちゃんを全く怒らず、ほどよい距離で見守ってくれたそう。すると、無理に距離を詰めようとしない態度に安心したのか、ぼんちゃんは彼氏さんとの距離を縮め始め、やがて、膝の上で眠るように。

それを機に、彼氏さんはすっかりぼんちゃんの虜となり、短期出張に行った時でもお土産を買ってくる“猫の下僕”と化しました。

喜びそうなおもちゃ買ってみたり、一生懸命気を引こうとして話しかけたりと、甲斐甲斐しいです(笑)

まるで子どもみたいに拗ねる愛猫に翻弄させられる日々

そんな彼氏さんと紗代さんは、2022年に結婚。人間の事情で引っ越しを何度か経験させてしまったことを紗代さんは後悔していますが、その度に、ぼんちゃんの生活はグレードアップしていたそう。周囲からは「成り上がりお猫」と言われていました。

キャットクッションがキャットタワーになり、その後には猫用こたつを設けるようにもなりました。首輪は毎回、住処に合わせた柄にお着替えしていました。

共にぼんちゃんファーストな日常は、今も変わらず。ただし、一緒に過ごした歳月が違うからか、旦那さんと紗代さんへの態度には差があります。

例えば、紗代さんが帰宅するとぼんちゃんは鳴きながら玄関までお迎えに来てくれますが、旦那さんの時は、途中で「何だお前かぁ…」という様子で戻って行くそう。

主人には申し訳ないですが、私は嬉しいです(笑)チャイムが鳴ったり、来客があったりすると布団に潜り込むのに、家族は順位づけをしている強気なところが、またかわいい。

紗代さんとぼんちゃんは、就寝時も一緒。必ず右腕を枕にして眠るため、紗代さんの体が嬉しい悲鳴をあげる日もあります。

なお、内弁慶で甘えん坊のぼんちゃんは、拗ね方がまるで子ども。遊びたい時に構ってもらえなかったり、留守番の時間が長かったりすると壁を向き、ふて寝をします。

いつもなら、そばで抱っこをせがむのに(笑)「私拗ねてるんだから!」を全身で出されると申し訳ないのとかわいいので、いっぱい構っちゃいます。

紗代さんいわく、サビ猫の魅力は見た目よりも気性が穏やかで賢いところにあるのだそう。個性的なオンリーワンの毛柄から、“うちの子だけのトレードマーク”を見つけるのも、サビ猫と暮らす醍醐味だと話します。

我が家に来ていなかったら、ぼんはしたたかに生きられるタイプの子じゃなかったかも。…ある意味、一番したたかかもしませんが(笑)

自分を大切にしてくれる人を、賢く見極めたぼんちゃん。そのニャン生に、これからも多くの笑顔が咲きますように。