ある日突然やってくる新しい家族、小さなニンゲンの赤ちゃん。
猫ちゃんにとっては青天の霹靂(へきれき)の出来事です。
出産後、退院した飼い主さんは、ちょっぴり心配しながら帰宅しました。
甘えん坊の愛猫たち、つくねくんとひまりちゃん。
2週間も入院していたママを覚えていてくれているのか、そして、新しい家族である赤ちゃんを受け入れてくれるのか――。
帰宅したママに、つくねくんが寄ってきました。
もちろん忘れてなんかいません。
「おかえりママ」
早速大好きなおしりポンポンをせがみ、甘えん坊モードに入っています。
「あれ、ママ、もうひとりちっちゃい子がいるよ?」
つくねくんが赤ちゃんに気づきました。
続いてひまりちゃんもママに寄ってきます。
「新入りかニャ?」
2匹はくんくんと赤ちゃんのにおいをかぎます。
あたたかいミルクのにおい…きっと、2匹は理解したのでしょう。
「赤ちゃんだ」「守ってあげないと」
そして結成されたのが「赤ちゃんを皆で見守る会」。
遠巻きに赤ちゃんを眺める2匹です。
特につくねくんは、赤ちゃんのことが大好きになりました。
赤ちゃんが動いていると「あぁ、ホラ、動いてる」と気になってしかたない様子。
「至近距離で見守ろうの会」をひとりで立ち上げるまでに。
つくねくんは、赤ちゃんの近くで休むようになりました。
たとえ赤ちゃんが夜泣きをしても、決して側を離れません。
つくねくんの、この心配そうなお顔…!
こうして1年が経ち、赤ちゃんは元気に成長。
飼い主さんは、そろそろ赤ちゃんと猫ちゃんたちを触れ合わせることにしました。
つくねくんのおしりをポンポンする赤ちゃん。
ちょっとだけ力加減が強い気がしますが…、でも、つくねくんは怒ったりしません。
だって、大切な赤ちゃんなのですから。
初めて一緒に遊んだ日の夜、ベビーカメラに映っていた光景を見て、飼い主さんは感動しました。
ずっと赤ちゃんの近くにいるものの、適切な距離をとっていたつくねくんが、今日は赤ちゃんに優しく添い寝したのです。
「尊い愛情に胸がいっぱい」「私は『画面を通して見守ろうの会』に入ります!」「赤ちゃんと3人兄弟で仲良くなってね」と、コメント欄にも感動が溢れました。
つくねくんの賢さ、面倒見のよさ、そして優しさに、心が洗われます。
赤ちゃんがつくねくんよりずっと大きく成長してかわいらしい少女になっても、つくねくんはずっと「優しいお兄さん」でいてくれるのでしょうね。