猫がどこまでもついてくる…、そんな黒い子猫を保護したのは、甲斐犬のハチちゃんと、猫の光太くんの飼い主さんです。
ある日、ハチちゃんと夜のお散歩に出かた飼い主さん。
ハチちゃんが、突然なにかを見つけて走り出しました。
ハチちゃんの視線の先にはびしょぬれの黒い子猫。
びっくりしたのか、威嚇の姿勢をとっていますが、明らかに痩せていて小さな子猫ちゃんです。
この時は逃げていきました。
黒い子猫が心にひっかかっていた飼い主さん。
翌朝、ハチちゃんとお散歩に出かけると…、いました!
昨夜とはうってかわって、とても人懐っこい様子を見せる子猫ちゃん。
ハチちゃんのことも怖がらず、どこまでもついてきます。
目やにだらけでくしゃみをしている子猫ちゃん、猫風邪をひいているな…と飼い主さんは推測。
明日からの天気予報は雨。
病気の子猫が、秋の冷たい雨に濡れてしまっては…。
飼い主さんは保護を決意しました!
しかし、飼い主さんには事情がありました。
家族である保護猫出身の光太くんは、下半身不随で白血病キャリア。
一緒の部屋で飼うことはできません。
甘えん坊の光太くん、同じく甘えたい盛りの子猫ちゃん、2匹を隔離して育てるのは至難の業…。
迷った末、いい里親さんを探すため、できる限りのことをしようとの決断でした。
お風呂に入れてシャンプーをして、ごはんを食べさせます。
子猫ちゃんが元気に食べる姿を見ながら、黒猫には後悔がある…と昔を思い出す飼い主さん。
以前、この子猫よりももっと小さな黒猫の赤ちゃんを外で見かけた際、保護できなかったことがずっと心にひっかかっていたのでした。
光太くんと部屋を分けるため、寝室を消毒して掃除し、せっせとケージを組み立てる飼い主さん。
光太くんは「あの子は誰ニャ?」と飼い主さんに詰め寄ります。
ハチちゃんは、お散歩のときはあんなに仲良しだったのに、今はちょっと拗ねたような様子。
みんな優しい飼い主さんが大好きなのです。
病院でお薬をもらった黒猫ちゃん、体重は1.8キロで、生後5~6カ月の女の子ということが判明。
帰宅して落ち着いた黒猫ちゃんは、旺盛な食欲を見せ、リラックスした様子。
もう明日からは、雨で寒い思いをすることも、怖い思いをすることもないのです。
目やにもとってもらい、子猫らしいかわいい表情になりました。
里親サイトなどに、大切にしてくれる飼い主さんを募集する旨を出した飼い主さん。
その後アップされた動画によると、黒猫ちゃんは良縁に恵まれたそうで、現在は猫エイズと白血病の検査結果待ちとのことです。
黒猫ちゃんは優しそうな飼い主さんとハチちゃんを見て、「この人に助けてもらおう!」と勇気を出したのかもしれません。
幸せな出会いとご縁がつながった子猫ちゃん。
これからは、家猫として心おだやかな猫生を送ることができそうですね。