生きてくれていて、本当にありがとう。保護猫と暮らす飼い主さんは愛猫に対して、そんな思いを持っているものです。こちらの飼い主さんも、そのひとり。飼い主さんは大雨の日、1匹の子猫と出会い、命を救いました。
出会いは、2021年8月13日。大雨だったこの日、飼い主さんは道路の端で震えている、びしょ濡れの子猫を発見。
当時、あめちゃんは段ボール箱にすっぽり入るほどの小ささ。体重は、わずか260gしかありませんでした。
飼い主さんは体を温め、ノミを落とし、子猫用のミルクをあげることに。
お外で頑張っていたあめちゃんは疲れていたのか、すぐにスヤスヤ。睡眠と食事で体力を少し回復した後は小さい体ながら、飼い主さんを威嚇。
その姿を目にすると、外で生きてくことの厳しさを痛感させられます。
保護翌日、あめちゃんの警戒心は少し薄れ、人間の膝でウトウトするように。嬉しそうな鳴き声をあげながら、哺乳瓶からミルクをゴクゴク飲んでもくれました。
まだ自力でトイレはできなかったため、飼い主さんはサポート。あめちゃんは大切に見守られながら、ゆっくり大きくなっていきました。
保護から2週間後には、暴れん坊な一面が顔を出し始め、寝床にしていたケースから抜け出すことも。この頃から離乳食を開始し、自力でご飯を食べられるようになりました。
保護後1ヶ月経つ頃には階段を登れるまでに。すっかり暴れん坊になったあめちゃんは飼い主さんとたくさん遊び、歯磨きや爪切りといった日々のケアも受けながら順調に成長。
体重は、約1kgになりました。
そして、やんちゃな生後2~3ヶ月を過ぎた頃から、少しずつ落ち着きが見られるように。顔つきも、徐々に大人っぽくなっていきました。
生後8ヶ月の頃、あめちゃんは仲良しの同居犬・もこちゃんと共に、新居へお引越し。新しいおうちでは「おて」や「おかわり」を習得し、知的な一面も見せるようになりました。
保護から1年後の今、手のひらサイズだったあめちゃんは毛ヅヤがある立派な成猫に。
これからも、笑えるゆるい日常を飼い主さんと共に過ごしていきます。
見過ごされ、ひっそり亡くなるかもしれなかったひとつの小さな命。あめちゃんの成長記は、外で生きる猫たちの暮らしに思いを馳せるきっかけも授けてくれます。