これは深い愛情が感じられる、ビフォーアフター。そう唸りたくなる姿を見せてくれたのは、横藤田さん宅のニーナちゃん。ニーナちゃんはたっぷりと愛情を注がれ、お迎え後わずか3ヶ月で、ふわふわの襟巻きを持つ美猫さんに成長しました。
改めてニーナ♀の紹介です。
元野良で5匹の子猫を育てていたところを保護されました。我が家にお迎えして3ヶ月が経ち、すっかり甘えん坊です。
子育てで荒れた毛並みもすっかりきれいになってくれました。 pic.twitter.com/DuTzx0Xde7— 横藤田(よこえつ) (@yokoetsu_meow) February 28, 2024
まさかのアフター姿に、世の猫好きさんは震撼。俳優の北王路欣也さん、クラシック音楽歌手の岡本知高さんに似ているとの声も寄せられました。
地方情報誌に掲載されていた母猫をお迎え
愛猫・カムくんの遊び相手になってくれる若猫をお迎えしたいと考えていた横藤田さん。「いつかご縁があれば…」と思い、日々、里親募集サイトをチェックしていました。
そんなある日、自宅に投函された地方情報誌の「ペットさしあげます」欄に乗っていたニーナちゃんが気になるように。
ニーナちゃんは保護主さんにお世話をされていた、野良猫。大型の台風が来る直前、急いで保護しなければ…と思っていたところ、子猫5匹連れ、自ら保護主さんの前に現れたのです。
保護主さんは、子猫がいることを知らなかったので驚いたそうです。ひどい台風だったので、信頼している保護主さんに助けを求めたのかもしれません。
子猫は里親が決まりやすいだろうから、親猫を迎えよう。そう思い、横藤田さんは早速、保護主さんに問い合わせ。すると、偶然にも保護主さんは車で3分ほどの場所に勤めていることが判明。話はトントン拍子に進み、ニーナちゃんは、その日のうちに横藤田さん宅へやってきました。
保護主さんのところでは、きちんとご飯も食べていたのに、初めて持ちあげた時は羽のように軽かった。子育てを頑張ったんだなぁと、しみじみ感じました。
なお、ニーナさんと一緒に保護された子猫5匹のうち3匹は、里親が決定。残りの2匹は現在も里親募集中ですが、希望者が見つからない場合は保護主さん宅で暮らす予定となっています。
見た目も内面も変化!「忍びの者」として過ごしていた日々
お迎え当初、ニーナさんは緊張した様子で、3日間ほどはドライフードを口にせず。そこで、横藤田さんは高くておいしいウェットフードを献上し、食欲を惹きました。
しばらくケージ生活をしてもらった後、お部屋デビューにしたものの、元野良であるニーナちゃんは「忍びの者」かと思うほど、ひっそりと生活。
来たばかりの頃、姿が全く見えないので半泣きになりながら探したら、洗面台の扉内にある引き出しにすっぽりハマっていたことがあります。
横藤田さんは栄養価の高いご飯をあげ、毎日ブラッシング。すると、ニーナちゃんはみるみるうちに、本来の美しさを取り戻していきました。
特徴的な被毛はチンチラやペルシャに近く、フカフカ・フコフコとした手触り。
ブラッシングは地肌をバリバリやるのでなく、ブラシをトンっと肌にあて、斜め上に向けてふわっと撫でるイメージ。ブラシはHAHONICO。ケトリーナというスプレーを一緒に使っています。
やがて、見た目だけでなく、心にも変化が。ニーナちゃんはおうちで過ごす時間が長くなるにつれ、 “忍びの姿”を捨て始めました。
今では、部屋の真ん中で伸びながらスヤスヤ。甘えん坊モードになると、恥ずかしそうにスリスリしに来てくれます。
家猫ライフに慣れていく中で、お気に入りとなったのは、ファンヒーター。お外生活が長かったニーナちゃんにとってファンヒーターは魔法の箱に見えるよう。
ファンヒーター前でダラリ
ずっと前を陣取っています。寒い目にあった分、しっかり温まってほしいです。
クールな大人レディに隠された”意外なギャップ”
ニーナちゃんには、一緒に暮らしている横藤田さんしか知らない魅力やギャップがたくさんあります。
例えば、高貴なイメージに反し、上下の前歯と右下の犬歯がないというギャップ。
妊娠・出産・子育てで栄養をもっていかれたのか、喧嘩や事故のせいか…。過酷な野良生活を頑張ってきたニーナさんが愛おしい。前歯がないので、舌が出やすいのがキュートです。
そして、クールな大人レディに見えるのに、横藤田さんのストーキングを日課としているのも愛らしいギャップです。
現在、横藤田さん宅にはニーナちゃんを含め、3匹の猫が生活中。猫ちゃんはみなストーカーであるため、毎朝、寝室から階段を降りる時には3匹とひとりで大移動します。
同居猫のみうちゃん(左)とカムくん(右)
他の子はドタドタと降りるのですが、ニーナさんは1番後ろからしゃなりしゃなりと、ゆっくり降りてきます。
なお、猫同士の仲は良好で、ニーナちゃんは特にカムくんと遊びたくてたまらないよう。カムくんがおもちゃの猫トンネル横を通ると、ニーナちゃんは興味がないフリをしながらも、しれっと穴から手を出し、ちょっかいをかけるのだとか。
甘えん坊な性格のカムくん
でも、素通りされます。女の子同士で仲良くなるかと思っていたので、意外です。みうさんはカムくんのウザ絡みに困っていたので、助かったみたい。ニーナさんはカムくんの保育士さんです。
実は横藤田さん、友人の指摘や作ってくれた比較画像を通して、初めてニーナさんが見せたビフォーアフターの衝撃に気づいたそう。
毎日ほぼ24時間、一緒に過ごしているので気づきませんでした(笑)初めて成猫を迎えたため、とても不安でしたが、ニーナさんが優しい性格だったので、早く仲良くなれました。
成猫にもいいところは、たくさんある。保護猫のお迎えを検討する際には、成猫も選択肢に入れてほしい。そう願う横藤田さんは保護団体や愛護センターなど、たくさんの方々が優しさのバトンを繋いでくれた結果、愛猫と過ごせる今があることに感謝を抱いてもいます。
最近はテレビ番組のお陰で保護猫に関心が向けられることが増えて、嬉しい。我が家の3ニャンも愛護センター、保護活動団体、一般の方による保護活動によって救われ、我が家でぬくぬくと眠り、ウマウマとご飯を食べている。ありがたいの一言です。
様々な生い立ちを経て、我が家に来てくれた3匹はかけがえのない存在。横藤田さんはこれからも、小さな家族を精一杯愛し続けていきます。