滋賀・長浜にある「にゃんずはうす」は行き場を失った猫が幸せになれるよう、里親探しをしている保護猫カフェ。ここで暮らすヒメちゃんは、人間を激しく警戒。威嚇と本気噛みを繰り返していましたが、愛のこもった人馴れ訓練によって人間への態度が変わりました。
ヒメちゃんは、2023年2月に生まれた女の子。生後4ヶ月で出産を経験し、「懐かない」などという理由で山に捨てられそうになりました。
愛を知ることができなかったヒメちゃんは、人間を激しく警戒。お店に来た当初は本気で人間の手に噛みついたり引っ掻いたりし、スタッフさんも近づけない状態でした。
しかし、スタッフさんは諦めません。里親さんを見つけるため、ゆっくり時間をかけ、「人間は怖くない」と伝えることにしました。
人馴れ訓練中、ヒメちゃんはおやつを拒否したり、クッションをかぶって「かくれんぼ作戦」を決行したりして人間を拒絶します。
それでもスタッフさんはめげず、猫用のおやつをあげたり、グローブをはめた手で少しずつ撫でるたりするなど、ヒメちゃんにかかるストレスを考慮しながら愛を伝えました。
ある日、スタッフさんはスキンシップ法を次の段階に移行。素手でヒメちゃんを撫でることにしたのです。すると、ヒメちゃんはやや緊張して見えたものの、威嚇はせず。
この日以降、おやつをあげながら体を撫で、人の手で触られることに慣れさせていきました。
すると、約2週間経った頃には少しずつ頭を撫でられるように。激しかった威嚇も激減しました。その様子を受け、スタッフさんはヒメちゃんをケージから出そうと決意。
約3ヶ月の人馴れ訓練を経て、ヒメちゃんは広い部屋で過ごせるようになったのです。
新たな幸せに1歩ずつ近づいていく、ヒメちゃん。再び人間を信じてくれたヒメちゃんに、明るい未来が待っていますように。