咄嗟の優しさは時に、動物の命を救うことがあります。山口・山陽小野田市にある整体院「小野華」の院長・小島正則さんは2026年の7月、衰弱しきった1匹の子猫を保護しました。
当初は命を繋ぐことが難しく思え、下半身は麻痺状態。しかし、小野さんの献身的なケアもあり、子猫は奇跡のV字復活を遂げたのです。
山道で出会った動かない子猫 アリが集まる姿に保護を決意
2026年7月3日の朝、いつもの散歩コースではない山道を歩いていた小島さんは、道の端で動けずにいる子猫を発見しました。

最初は全く動きませんでした。亡くなっていると思ったので、車に轢かれないように山際に移そうとしました。
しかし、その瞬間、子猫はブルっと体を震わせ、前足で立ち上がりました。予想外の事態に小島さんは動揺。「どうしたらいいのだろう」と葛藤しました。
私は、ペット不可の賃貸ビルで整体院を営みながら暮らしています。猫ちゃんには悪いけど、保護はできないと思いました。
しかし、子猫を移動させようとした山際にアリがたくさん集まっている光景を見て、心境は変化します。

このまま置いていくのは無理だ。あとのことは保護後に考えようと思ったんです。
三毛猫「ミケちゃん」との初めての猫ライフ
実は小島さん、猫と暮らすのは初めての経験でした。保護後は真っ先に、大家さんに相談。すると、一時的な保護であれば飼育を認めてもらえることになりました。
お隣さんに事情を伝えたら、『大丈夫ですよ』と言っていただけて感謝しかありませんでした。

保護後は来院予定の人たちに事情を説明して、午前中の施術をキャンセルさせてもらい、動物病院へ。点滴を受け、ノミ・ダニの駆虫もしてもらいました。
動物病院では、生後1ヶ月ほどであることが判明。おそらく、下半身の麻痺によって親猫から見捨てられてしまったのではないかと見解でした。

点滴を受けたら少し動けるようになりました。猫用おやつ「ちゅ~る」をスポイトで与えたら食べてくれたので、獣医さんも少し驚いていました。
三毛猫であることから、名前は「ミケ」ちゃんに決定。小島さんはYouTubeを見ながら、幼いミケちゃんを育て始めました。
下半身麻痺から復活して「暴れ姫」へ
ミケちゃんは保護時から、下半身が麻痺していました。特に右足は完全に伸び切っており、引きずりながら歩いていたそうです。
最初は譲渡も考えていましたが、下半身麻痺では里親探しは難しいだろうと思い、自分で育てていく覚悟をしました。

足の状態が少しでもよくなってほしい。その一心から、小島さんは「エネルギー療法」という施術を行うようになりました。
下半身麻痺でも部屋の中を一生懸命に歩く、ミケちゃん。その姿を見ているうちに、小島さんの心に変化が。「このままでもいい」と、ミケちゃんの障害を受容できるようになったのです。

すると、不思議な奇跡が起きます。小島さんが行ったエネルギー療法が功を奏したのか、保護から5日目、ミケちゃんは足を引きずることなく、普通に歩き始めたのです。
それからは、やんちゃな性格を思いっきり発揮!小島さんは、「暴れ姫」となったミケちゃんと格闘するような感覚で遊ぶようになりました。
ご飯の時だけ甘えます(笑)仕草がかわいく、寝顔も素晴らしい。毛色のせいか、笑顔で寝てるように見えて癒されます。日頃の悪事は全て許せてしまいます(笑)
「何かを変えたい」と思っていた時に出会えた縁だった
足の状態がよくなった後も、小島さんはミケちゃんを手放す気にはなれませんでした。
日に日に元気になっていく姿を見て深い縁を感じ、大切に育てていこうと決めました。
小島さんはペット可の賃貸物件を見つけ、近々引っ越す予定です。

何かに興味を持ったら、永遠にひとりで遊び続けるので見ていて面白いです。おもちゃで遊ぶ時には野生に戻ったのかと思うほど、興奮して暴れます。
普段、ミケちゃんは施術部屋の隣で過ごしています。元野良猫だったからか、最初は来院者に警戒心を見せていましたが、いつからかすり寄る姿が見られるようになりました。

ただ、心を許すと本性が現れて噛みついたりして暴れます。それが、ミケちゃんなりの愛情表現みたいです。私が相手だとより暴れられるので、手は傷だらけです(笑)
この子を保護していなければ、いつもと同じ日々が続いていたんだろう。きっと、何かの意味があって、目の前に現れてくれた――。小島さんはそう思い、ミケちゃんとの出会いに感謝しています。

心のどこかで環境変えたいと思っていたので、ミケちゃんのお陰で行動できそうです。SNSでフォロワーさんが急増して、新たな繋がりができたことも新鮮でした。どなたかが言ってくださった「三毛猫は商売繁盛の招き猫」は、本当だなと実感しています。
つい先日も、しばらく治療に来るのを休んでいた人がミケちゃん目当てで久しぶりに来院してくれたことがあったのだとか。自由奔放で愛くるしいミケちゃんは今後、来院する人たちの心をほぐしてくれる存在になりそうです。





