「入園希望ニャ！」と猛アピール！保護猫の”保育園”に自力でたどり着いた子猫を保護

福岡県で保護猫活動をしている、にこママさん、ニコパパさんご夫婦。
おふたりは、ボランティア団体と連携をとりながら、長年個人で保護活動に取り組んでいます。
そんなおふたりのおうちは、保護猫の保育園「にこねこ保育園」。
保護した子猫たちは「園児」、かわいがってもらえる「ずっとのおうち」に繋がるまでを過ごす場所です。

そんなにこねこ保育園に新規入園者がやってきた様子なのですが…。
数日前から子猫が「入園したいです～」と言うかのように鳴いているのですが、姿が見えません。
「ニャー」という鳴き声に「ニャーン」と返事をしながら探すにこママさん。
ついに、痩せた子猫を発見しました！

周辺は交通量の多い道路です。
子猫をどうやって確実に保護するか…。
「保育園って聞いたんですが～」「入園手続きを～」と言っているのか、しきりに鳴く子猫ちゃん。
にこママさんは安心させるかのように猫語でお返事しながら、必死で保護の段取りを考えています。

にこパパさんの協力を得て、倉庫に捕獲機を設置。
「入園はこちらですよ～ニャーン」と倉庫に呼びこみます。

倉庫に入ってくれました！
これで道路に飛び出す心配はなくなります。
腹ペコの子猫ちゃんは、捕獲機の中で強いにおいを放っている焼きささみを食べたくて仕方ないのですが、入口が分からずウロウロ。

何度も何度も入口を通り過ぎる子猫ちゃん。
これにはずっと猫語で話しかけていたにこママさんも、思わず人間語に戻ってしまいます。
「入口は逆ですよ～」
子猫ちゃん、ついに誘導するようにつけていたちゅ～るに気づきます！
捕獲機の中へ入っていく子猫ちゃん、祈るように見守るにこママさん、緊張の数分間です。

捕獲機のドアが閉まりました！
子猫ちゃん、野良猫卒業、にこねこ保育園入園です！
次の日には、獣医さんのところに連れて行ってもらい検査をしました。
痩せて汚れているけれども、幸い健康状態は悪くなく、大きな病気はなさそう。
男の子だと判明しました。

次はお風呂できれいに洗ってもらいます。
どれだけ長い間、ひとりでさまよってきたのでしょうか。
よくぞ保育園にたどり着いてくれた…と感慨いっぱいのご夫婦です。

そんなしんみりした気持ちを吹き飛ばしたのが、お風呂あがりの子猫ちゃん。
毛が濡れてちょび髭のような模様がはっきり。
にこパパさんの「なんかオッチャンみたいな顔しとるな…」との一言から、名前はちょびくんになりました。

毛を乾かすときれいな毛並みが現れました。
ふっくら子猫らしい様子で、にこママさんに抱っこされるチョビくんです。

チョビくんは猫風邪をひいているため、しばらくは仲間の子猫園児ちゃんたちとは遊べません。
それでも、好奇心いっぱいにおもちゃを追いかけます。

にこねこ保育園への入園おめでとう！
ずっとのおうちへの卒業まで、お友達と子猫らしい楽しい時間を過ごしてほしいですね。