2024年5月、投稿者さん夫妻は1匹の子猫を発見しました。倒れながら手足をバタバタさせる姿に危機感を覚え、動物病院に電話で相談。すると、命を救うことの重みを考えさせられました。
発見場所は、道路から3mほど下にある草むら。子猫は苦しそうに鳴き、身もだえていました。高所から落下したのか。それとも何かの病気なのか…。夫妻の頭には、様々な不安がよぎります。
実は投稿者さん夫婦、3ヶ月前にこの地へ移住してきたばかり。突然の出来事に戸惑いましたが、見て見ぬフリすることなどできず、診察終了間際だった動物病院へ電話をしました。
病院側は子猫に人間のにおいがつくと母猫が育児放棄をしてしまう可能性があることを教えてくれ、「飼えますか?」と夫妻に確認。
飼育が難しいのであれば、母猫に任せるという選択を下す必要があることも聞き、夫妻は難しい決断を迫られました。
悩んだ末、投稿者さんは子猫を保護しようと決断。母猫と思われる猫とは、ひと月ほど前から面識があったため、「連れて行っていい?」と話しかけました。すると、母猫は投稿者さん夫妻が子猫を連れて行く様子を静かに見守ってくれたそう。
命を託されたと感じた投稿者さんは帰宅後、雨で濡れた子猫の体を保温。子猫は自力では起き上がれず、スポイトでお水をあげても吐き出してしまうほど危険な状態でした。
どうか、動物病院が開くまでもって…。祈るよう気持ちを抱えながら、投稿者さんは濡らしたティッシュで子猫のお尻をポンポンと刺激。すると、緑色の便が大量に出てきました。
その後、子猫は少し楽になったのか、体を横にしてスヤスヤ。しかし、まだ体に力は入らず、時折、頭を振る仕草も見せました。
ようやく診療開始時間になり、動物病院へ行くと、子猫は熱があり、栄養失調と低血糖になっていたことが判明。月齢は生後8週目くらい。体重は少なく、600gでした。
幸い、心配していた脳障害などはなかったものの、子猫は帰宅後も起き上がれず。ウェットフードのにおいを嗅がせても食べてくれず、心配が募りました。
しかし、鼻先についたウェットフードを偶然舐めた後、子猫の態度に変化が。食べられるものだと認識したのか、あっという間に完食。数時間後には、自力で立ち上がってくれました。
ウェットフードのおいしさを知った子猫は、その後もモリモリと食事。「うまうま」と言いながら食べる姿に、投稿者さんは目尻が下がりました。
子猫はイングランドのロックギタリストのミック・ロンソンさんから名前を貰い、「ミック」に。新たに家族の仲間入りをしたミックちゃんがこれから、どんな成長を見せてくれるのか楽しみです!