人間が思っているよりも、猫は愛情深い生き物。この日、投稿者さんが保護に向かったのは。飼い主の引っ越しによって、置き去りにされた1匹の猫ちゃん。猫ちゃんは3ヶ月半もの間、帰ってこない飼い主を健気に待ち続けていました。
現場にいたのは、やや警戒した表情の白黒猫ちゃん。近隣の方によれば、特定の場所から動かず、元飼い主をずっと待ち続けているのだとか。投稿者さんは捕獲機を使って保護を試みます。
猫ちゃんは、間もなく捕獲機の中へ。無事、保護することができ、投稿者さんは胸を撫でおろしました。
保護後には、ずっと猫ちゃんにご飯をあげ、命を紡いでくれていた住民の方に話を聞くことができました。明らかになったのは、あまりにも悲しい事実です。
元飼い主は、ペット不可賃貸で5匹の猫と暮らしていたそう。近隣住民によれば、引っ越し時、なぜか白黒猫ちゃんだけを置いていった可能性が高いとのことでした。
元飼い主は粗大ゴミを出した際の産廃業者から、「猫が待っている」という連絡を受け、「夜になったら迎えに行く」と言っていたものの、姿を見せることはなかったそう。
以後、猫ちゃんは3ヶ月半もの間、戻らない飼い主をずっと待ち続けました。
ペット不可住宅で暮らす近隣住民は自力ではどうにもできず、警察に相談。しかし、元飼い主が捨てた猫だという証拠がないため、しかるべき対処はできませんでした。
その後、行政にも相談しましたが、金銭面な解決法しか提案されなかったそうです。
なお、元飼い主の引越し先は同じ市内なのだそう。
冷酷に猫を捨てた元飼い主と、最後まで猫ちゃんを想って取材後にご飯代を渡す近隣住民。その気持ちの差に触れると、言葉にできない怒りや悲しみが胸に押し寄せてきます。
健気に元飼い主を愛し続けた、猫ちゃん。これからは最期まで大切に思ってくれる人の隣で、第2のニャンを謳歌してほしいものです。