ギリシャのある町で、小さなシェルターを立ち上げ、猫の保護活動をしているアレクサンドラさん。ある日、アレクサンドラさんは、道端から小さな猫の鳴き声がすることに気づきます。
まるで「助けて!」と言っているような緊迫した鳴き方。アレクサンドラさんの目は道端に設置されたゴミ収集箱に引き寄せられました。「ここかしら」。悪い予感は的中するもの。人間の大人が入れるくらい大きなゴミ箱の中に、やせ細った子猫が置き去りにされていたのです。「このエリアの猫は、私たちがすべて不妊手術を済ませている。こんな小さな子がここにいるはずがない。誰かが捨てたんだわ」。

アレクサンドラさんは、汚れてしまうのもかまわず、ゴミ箱の中へ踏み込みました。子猫に優しく「もう大丈夫よ」と語りかけ、スカーフにくるんで捕獲。車に積んでいたキャリーにそっと収容しました。

アレクサンドラさんは仮の名前を「ギズモ」と命名。シェルターでギズモくんのお世話を始めました。清潔なベッドとおいしいご飯、そして何より自分を愛してくれる人の存在。安全だと理解した瞬間、ギズモくんの表情は一変します。ついさっきまでゴミ箱の暗闇で震えていたとは思えないほどゴロゴロと喉を鳴らし、毛布をふみふみするなど、甘え始めたのです。

体力が回復するにつれ、ギズモくんの甘えん坊パワーは加速。特に気に入ったのは、アレクサンドラさんの肩の上!どこへ行くにも肩に乗りたがる姿は、まるで「小さなオウム」です。

ゴミと一緒に捨てられるという、あまりにも非情な経験をしたギズモくんですが、人間の愛情を信じる気持ちを失ってはいませんでした。今、ギズモくんはシェルターで新しい家族との出会いを待ちながら、「肩のり猫」として、最高の毎日を過ごしています。





