昨年11月に発売された『黒猫ろんと暮らしたら』(KADOKAWA)は作者・AKRさんと愛猫ろんくんの微笑ましい日常が楽しめるコミックエッセイ。その続編となる2巻が、2020年9月10日(木)に発刊されました。
本シリーズは、5年前に黒猫のろんくんと出会い、猫飼いデビューを果たしたAKRさんが愛猫とのゆるい暮らしをユーモラスに描いた作品。前作では黒猫のクールなイメージを覆す激カワエピソードが多数収録されており、今作にもその作風は健在。しかし、前作とは異なり、AKRさんの家族とろんくんのエピソードも楽しめます。
数ある収録作品の中でも、AKRさんが特に思い入れがあるのは『ろんとおばあちゃん』。
黒猫が特に苦手だった祖母が、徐々にろんと仲良くなってった長い日々のエピソードを描き下ろしました。何十年も猫は怖いというイメージで生きてきた祖母の中でろんが「怖い猫」から「家族の一員」に変わっていくという、不器用な歩み寄りを楽しんでいただけたら嬉しいです。
他にも、「超個人的・黒猫の撮り方」や「黒猫の誤解」など、黒猫飼いならではのコラムも充実。歳を重ね、ますます元気で甘えん坊になったろんくんの写真も楽しめます。
なお、前作に大きな反響が寄せられたことをAKRさんは嬉しく感じているよう。
私の住んでいる地域では里親募集されている保護猫のほとんどが黒猫で、さらに祖母のように黒猫が苦手な人もいるので、黒猫だから…と避けずに引き取ってほしいなと思い、前作を描きました。そしたら、世間一般では黒猫は十分、人気があると分かり、ちょっと安心しました。
1匹でも多くの黒猫を幸せにしたい…。そんな思いも含めてペンを握るAKRさんには、さらなる願いがあります。
私と同じように、黒猫の人気が低い地域に暮らす方たちにも黒猫の魅力が伝わり、1匹でも多くの子に里親が見つかる手助けになれたら、それ以上嬉しいことはない。黒猫も他の毛色の猫と同じように、とてもかわいいという認識になってほしいです。
愛猫に気を使われたり、おっかなびっくりしたりする日々を丁寧に描いた本シリーズは、全編まったり&コミカルな癒し本。これを機に、ぜひ前作も手に取り、2人の日常を温かく見守ってみてください。