温かみのある世界観やかわいらしい猫にほっこりさせられ、食べるのがもったいなくなっちゃう…。そんな気持ちにさせる「猫スイーツ」を制作するのは、スイーツアーティストのLaura(ローラ)さん。
和菓子で作った猫スイーツ
見る人を魅了する愛らしいスイーツは、亡き愛猫あぺりらちゃんへの愛が大事な隠し味になっています。
愛猫の魅力を伝えたくて猫スイーツを製作
子どもの頃から何かを作ることが好きだった、Lauraさん。父方の祖母は自宅で料理やお菓子を教えており、Lauraさん自身は母親とよく一緒に色々なお菓子を作っていたそう。
人生の転機は、猫のあぺりらちゃんを家族に迎えたこと。かわいさに魅了され、その愛らしさを大好きなお菓子作りや猫スイーツを通して広めたいと思うようになりました。
愛猫のあぺりらちゃん
あぺりらちゃんは穏やかで思いやり深い、優しい女の子。おっとりとしていながらも、好奇心は旺盛。
賢く、お喋りが大好きでした。簡単な日本語も覚えてくれ、時々話していました。
残念ながら、リンパ腫を患い、2023年10月に逝去。しかし17年半、暮らしを共にした愛猫への愛情は変わることがなく、Lauraさんは姿こそ見えないものの、あぺりらちゃんは今でもそばにいてくれると思っています。
手作りの猫スイーツが“猫が幸せになるきっかけ”になってほしい
Lauraという活動名は、アメリカのテレビドラマである『大草原の小さな家』の主人公と原作者から貰ったもの。
母が作品の大ファンで、私も子どもの頃から本やドラマを見ていて大好きだったんです。
当時は、猫をモチーフにしたお菓子をあまり見かけることがなかったため、オリジナルの世界観を作ろうと試行錯誤。その結果、どこか優しさも感じさせる猫スイーツを確立させました。
猫スイーツを作り始めた当初、Lauraさんは自身が作るお菓子を通して、猫のかわいさが伝わり、猫を好きになってくれる人が少しでも増えてほしいと思っていました。しかし、あぺりらちゃんと長く暮らすうちに、それまで見聞きしていた“猫常識”が覆り、スイーツに込める思いは少し変化していったそう。
猫の賢さや家族への深い愛情、尊さに気づかされ、より多くの方々に自分の作る猫スイーツで和み、愉しんでもらいたい、そして、もっとたくさんの猫たちが幸せになるきっかけになれたら…と思うようにもなりました。
制作時、意識しているのは安全安心な材料で自分らしいデザインの猫スイーツを作ること。誰のために、どういった趣旨で作るのかを考えることにも重きを置いています。
お洒落で上品な雰囲気も大事にし、猫ならではの魅力を感じられるようにしております。温かく幸せな気持ちになって頂けたら嬉しいです。
Lauraさんの猫スイーツには「かわいくて和む」や「優しい気持ちになる」という声が寄せられており、「かわいすぎて食べられない」と喜ばれることも。
そうした時には『生ものですので、お尻の方からお早めに…』と、お答えしています(笑)
「亡き愛猫」が作品の中で生き続ける
洋菓子、和菓子の両方で多くの猫スイーツを制作するLauraさんは様々な毛色の猫もスイーツで表現していますが、作品の中心となる子はあぺりらちゃんをモデルにした茶トラであることが多いそう。
どの猫スイーツを作る時も猫のかわいさや愛らしさが感じられるように作っていますが、あぺりらを作る時は愛情から、自然と力が入ります。あの子の思いやり深さや優しさも感じられるようにしたいんです。
これまで製作した猫スイーツの中で、自身にとって印象的な一作となったのは猫がいっぱいのパンケーキ。
こちらは、海外でも話題となった作品。猫の日、ブログにアップしたところ、アメリカのThe Huffington Postで取り上げられ、SNSには外国人のフォロワーが急増。
海外の雑誌や新聞やウェブサイトなどから、次々と取材を頂きました。今に繋がるお仕事も頂け、とても思い出深い作品となりました。
なお、Lauraさんにとって、猫スイーツを作り続けることは大好きな愛猫と二度と会うことできないという悲しみを癒すことにも繋がったそう。
かつて作った猫スイーツや描いたイラストの中に存在している、あぺりらの変わらぬ笑顔を見ると、作品の中で生き続けていける、新しい猫生を紡いでいけるんだと気づくことができました。
あぺりらちゃんをモデルに描いたイラスト
これからも作品の中で、愛猫をいきいきと生き続けさせたい。そして、新しいデザインのスイーツやイラストで、猫の魅力をさらに発信していこう。
そんな想いを抱き、ファンへの感謝も口にするLauraさんはインスタグラムやX、ブログで作品を公開中。唯一無二の“猫スイーツアーティスト”として、今後も活動の幅を広げていきます。