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亡き愛猫が会わせてくれた…エンジンルームからの救出劇を経て再び紡ぐ黒猫との絆

亡き愛猫が会わせてくれた…エンジンルームからの救出劇を経て再び紡ぐ黒猫との絆

願いを込めたSNS投稿から7ヶ月、思いがけない場所で黒猫との奇跡の再会を果たした男性の物語が、SNS上で9万ものいいねを集めました。山形県の自動車整備士・ロビンエンジンさんと、黒猫の子猫「獅子丸くん」との出会い。それは亡き愛猫が、ふたたび帰ってきてくれたようにも感じる鮮烈なものでした。偶然が重なった温かい運命の物語をご紹介します。

思い出の愛猫・黒猫のフレアちゃん

ロビンエンジンさんは以前、保護猫である黒猫・フレアちゃんと一緒に暮らしていました。

フレアは私が帰宅すると「プルル!」と喉を鳴らしながら「おかえり」と出迎えてくれました。おすわりも習得していた、本当に良い子でした。

ラジコンカーとフレアちゃん

しかし、フレアちゃんは先天性の腎不全を患っており、ロビンエンジンさんのもとに来てわずか8ヶ月で天国へ旅立ってしまったのです。悲しみを乗り越えた後、ロビンエンジンさんは再び黒猫との生活を夢見るようになりました。

猫を飼っていた期間は長いのですが、考えると幼少期しかいなかったなと思い、それなら黒い猫と長く暮らしたいと思いました。

2023年2月26日、ロビンエンジンさんはSNSに投稿します。

気長に探そうと思っていたロビンエンジンさん。ところが、その投稿からおよそ7ヶ月後。思いもよらない形で、ロビンエンジンさんの願いは叶うことになったのです。

エンジンルームの小さな命

2023年9月20日、自動車整備士であるロビンエンジンさんは、いつもどおり仕事に励んでいました。そこに突然の来客が訪れます。

県外ナンバーの車でした。運転手さんが「車から猫の鳴き声がするから見てほしい!」と飛び込んできたんです。

すぐさま点検と救出作業に取り掛ったロビンエンジンさん。エンジンルームを点検すると、そこには小さな黒猫の姿があったのです。

エンジンルームから発見された直後の黒猫

ちゃんとエンジンルームにとどまり、火傷や怪我もせず、落ちて挟まれることもなく、命が助かったことにまずほっとしました。気持ちとしては、嬉しさと驚きと…、それと「帰ってきてくれた!」という感動です。泣きそうになりながら連れ帰る覚悟を決めました。

SNS投稿に呼び寄せられたかのような黒猫の子猫。「帰ってきてくれた」。ロビンエンジンさんがそう感動したのも無理はありません。

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獅子丸くんとの新たな絆の始まり

救出された黒猫の子猫は男の子。尻尾の先がライオンのようにフサフサだったことから「獅子丸」と名付けました。

最初は600g程度しかなかった獅子丸くんですが、ロビンエンジンさんのお世話で日に日に元気を取り戻し、子猫らしくおなかはぷくぷく。すくすくと成長して元気に走り回っています。

目が合うと駆け寄ってくるそう

ロビンエンジンさんは猫ベッドやおもちゃなど、さまざまな猫グッズをそろえました。獅子丸くんはグッズが入っていた袋のほうで遊ぶこともあれば、ちゃんとおもちゃで遊ぶこともあります。

おもちゃに大興奮の獅子丸くん

ロビンエンジンさんにとって、猫という存在ははかけがえのないもの。

居るだけ、または見るだけで癒しになりませんか?猫自身はどう思っているかわかりませんが、少なくとも私は猫達に感謝ですね

猫を飼うことに反対だったおばあちゃんも遊んでくれるそう

今回の出会いを振り返ってロビンエンジンさんはこう語ります。

スピリチュアルな話はあまり信じないタチではありますが…。程度の大小や事の善し悪しを問わず、やっぱり言霊ってあると思うんです。

言葉が現実を形作るという「言霊」。確かに、ロビンエンジンさんの黒猫への思いとSNSでの呼びかけが、不思議な形で獅子丸くんとの出会いを呼んだと思わずにはいられません。

ロビンエンジンさんと獅子丸くんの物語は、猫と人間の絆の深さと、思いが叶う不思議な力を感じさせてくれます。この偶然とも運命とも言える出会いが、これからどのような物語を紡いでいくのか、楽しみですね。