大阪にある、フクロウコーヒーは猫のマリモちゃんとコキンメフクロウ・フクくんの「フクマリコンビ」に会える、猫メインの動物ふれあいカフェ。微笑ましい姿を一目見たいと、全国各地から多くの人がお店に足を運んでいました。
しかし、このコロナ禍により、客足が途絶え、経営状態は厳しいものに…。オーナーさんは現在、「CAMPFIRE」にて支援を募っています。
営業を再開した矢先のコロナ禍
実はオーナーさん、多忙な生活を送っていたところにシニア猫の介護などが重なり、体調を崩してしまい、2019年の6月から半年間、お店を休業にしていました。休業中はこれまでリフォーム代としてコツコツ蓄えてきた資金を切り崩し、なんとか店舗を維持しつづけました。
営業が再開できたのは、2020年1月のこと。やっとお客さんが戻って来てくれた…と思っていた矢先にコロナ禍となり、緊急事態宣言が発令。約200日もの休業を余儀なくされました。
現在は、土日のみ営業。お店ではコロナ前からお客さんに店内での話し声を最小限にしてもらったり、入店前に靴下の着用や手指の消毒をお願いしたりしていましたが、感染症対策をさらに徹底。検温とマスク着用のお願いし、営業中は換気や拭き掃除を行っています。
幸い店内には窓がたくさんありますし、網戸もついているので、空気の入れ替えを頻繁に行っています。壁や窓、荷物台、椅子、テーブル、ドアノブや券売機、手すりなどの拭き掃除も徹底しています。
しかし、それでも売上は通常営業時の同時期より90%もダウン。飲食店ではないため、今回の緊急事態宣言下で、お店は補償の対象外。
今は、各日10名ぐらいのお客様に来て頂いております。完全休業にしなかったのはお客様離れが怖いという気持ちもありました。ただ。アルバイトのスタッフには休んでもらっているので、ひとりで抱える業務が増えてしまい…。
資金に余裕がなく、売り上げが減少していることから、古くなった設備を管理しやすいものに変更することも困難なため、オーナーさんにはより大きな負担を強いられました。
唯一の救いは、お店で暮らす動物たちが変わりなく、マイペースに過ごしていてくれていること。
その姿を見て、「お店を守りたい」という想いがより強くなっていきました。
クラウドファンディングで知ったお客さんからの「愛」
お店にいるほとんどの子は子ども時代から、ずっとこの場所で暮らしています。
だから、オーナーさんは規模縮小や移転することなく、動物たちが一番安心できるこの場所を守りたいと思いました。
その一方で、クラウドファンディングの挑戦に至るまでには様々な葛藤も。
正直、すごく悩みました。お客さんからお叱りをうけることもあり、経営者として向いていないのではないか、それならお店もやめたほうがいいのでは…と思った時期もありました。
整理を付けようと自分の気持ちを文に起こし、何度も書き直す…。そんな日々を半年ほど続けていましたが、経営状態は悪化していくばかり。そこで、ダメもとでクラウドファンディングに挑戦してみようと決意。
最初のご支援をいただいた時、応援してくれる方がいることが実感できて、嬉しかった。行動に起こした結果、このような経験ができただけでもよかった。支援様やクラウドファンディングが存在する今の世の中に感謝しました。
日頃からお店を愛してくれているお客さんに感謝の気持ちを伝えたいと思い、リターン品にはこのためだけに作った、オリジナルのTシャツやバックも用意。
お店で好評だったコーヒーやオリジナルカレンダーは、多くの支援者さんに喜んでいただけているリターン品となっています。
カレンダー公開されました!オリジナルバージョンはちょっと大人で写真にインパクトがあって眺めていると自然とニヤけてくるフクマリがメインのデザインです!クラファンは現在目標の21%、残り38日です。拡散、ご支援どうぞよろしくお願いします!!https://t.co/VzhXJ3Scto pic.twitter.com/PS7B6SDZyI
— hukuloucoffee@OSAKA (@hukuloucoffee) January 4, 2021
おうち時間にコーヒーを楽しんで頂けたり、フクやマリたちの写真をお部屋に飾ってもらえたりするなんて嬉しいです。でも、まだリターン品が足りないように思うので、毎週末、新しいリターン品の更新を重ねています。
クラウドファンディングでは手数料や送料、消費税などの経費が上乗せされますが、オーナーさんはその分をポストカードやノートなどのセットで補填し、通常の販売価格と差額が生じないように配慮。
クラウドファンディング終了後にもリターン品をお店のHPや店頭で購入できるようにも準備を進めています。
コーヒーは再注文の際に割引購入できたり、定期便割引を受けられたりするよう、コーヒー屋さんとプランニング中です。
たくさんの人がお気に入り登録をしてくれたり、何回もサポートしてくれる支援者さんがいたりする、温かい現状。それを目にし、オーナーさんはお店が多くの人から愛されていることを、改めて痛感しています。
前職は自分や睡魔と戦うソロ活動系。店舗経営は全く違っていて、前職では考えられないような理不尽な世界に揉まれたこともありました。それでもやってよかった、いい人生経験をさせてもらえたと、クラウドファンディングを行ったことによって痛感しました。
ずっとパソコンに向かい、友達が動物だった自分がこんなにも変われたのはフクやマリモ、お店を通じて出会えたみなさんのお陰――。そう語るオーナーさんの挑戦は2021年2月11日(木)まで。
想いが心に染みた方は、「CAMPFIRE」をチェックしてみてください。