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骨肉腫で足を切断した猫が19歳に “ムキムキの右足”で生きる姿に心打たれる

骨肉腫で足を切断した猫が19歳に “ムキムキの右足”で生きる姿に心打たれる

骨肉腫で右の後ろ足を切断した愛猫が今年、19歳になる――。そんな喜びをSNSで報告したのは、ミュージシャンの藤井友香さん。愛猫うずらくんは切断した後ろ足を補うため、右の前足がムキムキに…!

藤井さんは頑張り屋なうずらくんを褒めつつ、一緒に暮らせる日々が続いていることを嬉しく思っています。

近所で話題になっていた野良の子猫を保護

2007年の11月頃、先代猫の金時くんと暮らしていた藤井さんは毎朝、庭の中を通っていくうずらくんを気にするようになりました。うずらくんは親猫とはぐれたようでしたが、とにかく元気。窓越しに目が合うと、一目散に駆け寄ってくる無邪気さも見せました。

近所でも「かわいい子猫がいる」と話題になるほどで、父もそのかわいさにやられていました。

ある冬の夜、窓の外からカリカリという音が…。カーテンを開けると、震えながら窓を掻くうずらくんの姿がありました。

その姿に胸が締め付けられ、家族はお迎えを決意。お迎え当初から、うずらくんは人懐っこく、無邪気なあざとかわいい系。先住猫の金時くんが亡くなってからは、より甘えん坊になりました。

自立心があり、子猫の頃から手のかからない優しい子でした。

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14歳で骨肉腫が発覚…右後ろ足を切断

骨肉腫が発覚したのは、2021年の年末。突然、右後ろ足を引きずって歩き始めたため、持病の関節炎が悪化したのかと思い、動物病院を受診しました。

すると、レントゲン検査で骨折が判明。医師から、「通常の骨折ではない可能性がある」と告げられ、詳しい検査をしたところ、骨肉腫と診断されました。

当時、うずらくんは14歳。温存は難しく、シニアであるため抗がん剤治療が難しかったことから、右後ろ足を切断することになりました。

実は、前年に膀胱炎や下部尿路系の手術を3回受けており、辛い入院や長い通院生活をようやく乗り越えたばかり。

また、大きな手術を受けさせることへの葛藤や不安はとても大きかったです。この子は片足を失くして歩けるのか、生活ができるのかとも思いました。

「食事は好きなものを」愛猫ファーストな日常生活

不安でいっぱいだった手術は無事、成功。術後は床にマットを敷くなど、環境を整備しました。特に心配だったのは、トイレ。藤井さんは、自力でできる様子を見守りつつ、低いトレーに変更。猫砂は、ペットシートに変えました。

術後は排便が難しく、浣腸が必要になることもありましたが、現在は薬で上手くコントロールできています。ただ、加齢により、腎臓の数値が良くなかったり、貧血が見られたりするため、2〜3日に一度通院し、点滴を受けているそうです。

てんかんのような発作が出ることもあり、転移の可能性も疑われましたが、今は経過観察中です。

ここまで頑張ってきたんだから、もう好きなものを食べようね。食事に関してはそんな気持ちで向き合い、半分以下になった体重をキープしようと努力しているそう。食欲にムラがあるうずらくんを思い、藤井さんはその時に食べられるものを選び、あげています。

献身的なサポートの裏にある“先代猫への想い”

献身的なサポートをして、愛猫の命に寄り添う藤井さん。その姿勢が生まれたのには、先住猫・金時くんとの日々が大きく関係しています。

先住猫の金時くん

金時くんは、藤井さんが18歳の頃に出会った猫。同時期、大切な友人を亡くしたばかりだった藤井さんにとって、心の支えとなりました。

動物病院でおおよその月齢を診てもらってから決めた金時の誕生日が偶然、友人の命日の翌日で…。それが自分には、特別な意味となりました。

実はうずらくんを迎えた当初、藤井さんは金時くんと過ごす時間のほうが多かったそう。父親がうずらくんをとてもかわいがっていたこともあり、藤井さんは金時くんとの時間を大切にしていました。

だからこそ、金時くんが亡くなった時には大きな喪失感が…。十分な治療を受けさせてあげられなかったという後悔も強く残ったそうです。

その経験があったから、うずらはペット保険に加入させました。どれだけ時間や手間がかかっても金銭的な負担があったとしても、大変だと感じたことは一度もありません。

できることはすべてしてあげたい。そんな藤井さんの愛に応えるかのように、うずらくんは唇や頬にキスをしたり、抱っこの催促をしたりするそう。離れた場所から見つめられることもあり、藤井さんはその粘り強さと健気さを愛しく思いもします。

骨肉腫の術後生存期間は1年程度と言われていましたが、4年が経ちました。毎日の服薬や通院、身体の不自由さはあれど、黙々と生きようとする姿に心を動かされます。

「ありがとう」という言葉が自然と出てくる――。うずらくんとの日々をそう表現する藤井さんは20歳の誕生日を目標に、これからも愛猫との思い出を積み重ねていきます。