命を紡げた猫を新しい飼い主さんに譲り渡す時には、人間性を見抜く力が求められるもの。8ヶ月前に保護猫を里親に託した「ねこまるけ」さんは、予想外の事態に遭遇。譲渡する相手を見極めることの難しさを痛感しました。
この日、投稿者さんは8ヶ月前に譲渡した猫ちゃんを再び保護しに行きました。里親から「引っ掻いてきて怪我したから、もう飼えない」との連絡を受けたからです。
里親からは時々、先住猫と仲良くしている写真が送られてきていため、すっかり安堵していた投稿者さん。まさかの依頼に驚き、胸を痛めました。
里親宅は、多頭飼育崩壊寸前。譲渡した猫ちゃんの体から悪臭が漂っていました。話を聞くと、どうやら里親は投稿者さんに去勢手術の費用を出してもらうことが目当てだったよう。保護時には、「手術後に猫を返してほしい」と言われました。
投稿者さんは絶句すると同時に、里親の人間性を見抜けなかった自分を責めたそう。レスキュー後は、ケージの中で怯える猫ちゃんに優しく声をかけ、少しでも安心できるように気遣いました。
この猫ちゃんは、投稿者さんにとって思い出深い子のひとり。8ヶ月前、道路の側溝に落ちていたところを猫友さんの知人がレスキューし、投稿者さんが人馴れ訓練をしました。
愛を注がれた猫ちゃんはすっかり人間好きになってくれましたが、戻ってきた今は再び警戒状態に。投稿者さん家族のことも忘れ、ご飯も食べません。
その姿を悲しく思うも、投稿者さんは猫ちゃんがまた明るく幸せに暮らせるよう、メンタルケアやお世話をし始めました。
猫ちゃんがようやく猫用おやつを口にしたのは、レスキューから約1週間後のこと。徐々に投稿者さん家族のことを思い出してくれたのか、触らせてくれるようにもなりました。
安心して猫を託せる里親を見極めるのは、個人の力だけでは難しいこともあるもの。行政も一丸となって保護猫を守れる仕組みが早くできてほしいと願わずにはいられません。