きっかけは北海道胆振東部地震…災害を見据えて愛猫ハルちゃんとの「猫旅」をスタート

アメリカンショートヘアのハルちゃんと旅をし、その様子をYouTubeやSNSで公開しているのは、札幌で暮らすハルママさん。

飼い主さんは北海道胆振東部地震で被災したことを機に、もしもの時に愛猫の命を守る方法を真剣に考え、猫旅をするようになりました。

猫旅のきっかけは北海道胆振東部地震での被災

もともと、長年ワンちゃんと暮らしていた飼い主さん。ハルちゃんは、連れ添ったワンちゃんを亡くし、深刻なペットロスに陥っていた飼い主さんを救ってくれました。

お迎え後、飼い主さんは安全に気を配りながら、ハルちゃんと近所を散歩するように。好奇心旺盛で、新しいことにチャレンジするのが好きなハルちゃんは、散歩好きな猫になっていきました。

一緒に旅をするようになったのは、北海道胆振東部地震を経験したことがきっかけ。地震が発生したのは、ハルちゃんを迎えて3ヶ月が経った頃のこと。

幸いにも、ライフラインは当日の夜に復旧。しかし、この経験により、自然災害が多い日本で、猫と安全に暮らせる家があることは当たり前ではないのだと痛感。

どうすればよかったのだろうと、自問自答しながら情報を調べた結果、たどり着いたのは、「災害時には猫と共に車中泊避難をするのが現実的」という結論でした。

猫旅を通して“もしもの時”に慌てない飼い主になりたい

現在、旅の頻度は月に２回～３回ほど。道内だけでなく、伊豆大島や伊豆半島、鎌倉を巡ったこともあります。

これまで訪れた中でも特に思い出深いのは、北海道上川郡にある美瑛町を訪れた時のこと。

旅をする中で気を付けているのは、ハルちゃんの健康と安全を第一に考えること。

旅先という、テンションがあがる場所であるからこそ、普段、当たり前に気を付けていることをおろそかにしないようにしたり、綺麗な写真を撮りたいあまり、無理な状況を強いてしまったりしないように配慮しています。

また、周囲の人が不快な思いをしないように、ペットマナーを徹底。

猫目線の配慮も行っているからか、ハルちゃんは旅先だと、目をキラキラさせて活発に。よく動くためお腹が空くのか、普段はのんびり食べるフードもガツガツと食べるのだとか。

そう語る飼い主さんは旅を通して、愛猫に様々な土地に慣れてもらうことで、不測の事態に備えています。

猫との旅は決して簡単ではなく、リスクもある。だから、「ぜひ行きましょう」と安易に勧めることはできないけれど、愛猫の性格を考慮し、リスクを理解した上で、時間をかけて準備をすれば、不可能なことではない。

そう思っている飼い主さんは、もし猫との旅に挑戦してみたい人がいるのならば相談に乗り、一緒に方法を考えていきたいと話します。

だから、固定概念にとらわれず、大切だと思うことにチャレンジする大変さと楽しさをしっかり伝えていきたい。飼い主さんの猫旅には、そんな決意も込められています。

災害対策も兼ね、愛猫の気持ちを最優先した猫旅を楽しむ、飼い主さん。その日常に触れると、改めて小さな命の守り方を考えたくなります。