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「手放すこと」も愛だった―― 19年間を共にした飼い主が「愛猫の保護」を依頼した理由

「手放すこと」も愛だった―― 19年間を共にした飼い主が「愛猫の保護」を依頼した理由

保護猫団体として活動する「ピースニャンコ」さんは様々な事情で行き場を失った猫を保護し、命のバトンを繋げています。この日、保護することになったのは、19歳のシニア猫。飼い主さんは精神疾患を患い、数年悩んだ末、愛猫の幸せを願って「他の人に命を託す」という選択をしました。

社員の家を転々としていた子猫を引き取って

依頼者である飼い主さんは、都内でひとり暮らしをしている50代の女性。愛猫のガルちゃんは、なんと19歳とご長寿!チンチラとアメリカンショートヘアのミックスです。

出会いは、職場の社長が子猫だったガルちゃんを沖縄から連れてきたことでした。しかし、社長は、やんちゃなガルちゃんのお世話に音をあげるように…。やがて、ガルちゃんは1日置きに社員たちの家を転々とするようになりました。

猫と暮らした経験はなかったものの、その状況を見かねた飼い主さんはガルちゃんのお迎えを決意。

癒しをくれなくてもいい。ただ、ストレスなく、元気に暮らしてほしい。そう思いながら、共に生きてきました。



不安神経症の発症で「共倒れ」の危機を感じた

ところが、2~3年前から飼い主さんの体調に異変が起き始めました。ガルちゃんが嘔吐すると自分も吐いてしまうなど、愛猫の苦しむ姿を見ると、過剰な不安が押し寄せてくるようになったのです。

病院では不安神経症と診断されました。体にだるさも現れるなど、体調はどんどん悪化していき、ついには働けなくなってしまったそうです。

働けないことで愛猫の治療費への不安は大きくなりました。実はガルちゃん、甲状腺に関する病気などを抱えており、抗生剤を服用しつつ、週2~3回点滴に通って健康状態を保っていたからです。

飼い主さんは治療費の悩みだけでなく、動物病院にかかることが難しい夜中や日曜日に自分ではどうしようもない不安に襲われるようにもなりました。

このままでは、いつか倒れてしまうのではないか。自分も愛猫も不幸になってしまう。そうと思い、数年間悩んだ末、SOSを発したのです。

愛ある保護の結末は?ガルちゃんが迎えた穏やかな最期

飼い主さんが抱える不安の根底には、ガルちゃんへの深い愛が垣間見えました。事情を聞いた投稿者さんは、ガルちゃんの受け入れを決断。慣れた手つきで洗濯ネットを使い、ガルちゃんを捕獲します。

実はガルちゃん、爪切りやブラッシングが苦手なタイプ。飼い主さんは18年間ずっと動物病院へ通いながら、ケアをしていました。

「できる限りのことはやりたい」と思いながら治療を続けていた飼い主さん。その想いを引き継ぐかのように、投稿者さんはガルちゃんの命を大切に預かりました。

19歳のガルちゃんに残された時間は、そう長くないかもしれない。それでも、穏やかに過ごせるような日が1日でも多くあってほしい。投稿者さんはそう思い、メンバーと話し合いながら、ガルちゃんにとって最善となる余生の過ごし方を考えました。

その結果、ガルちゃんは投稿者さんの仲間に引き取られ、おうちで暮らすことに。初めは警戒心を見せていましたが、徐々に慣れ、甘えてくれるように。

家の中を自由に探索するなど、穏やかで自由な日々を過ごし、保護から1ヶ月後、静かに息を引き取りました。

愛猫の幸せを想い、「手放す」という苦渋の決断をした飼い主さん。その愛は、ガルちゃんにちゃんと伝わっていたはず。いつか再会できた時には、思い出話をたくさん交わしてほしいものです。