ここは韓国。宝くじ売り場を訪れるお客さんたちが、口々に聞くのは「キム・ヤウンはどこ?」「今日はヤウンはいるの?」。ヤウンって誰? イケメン韓国アイドル? いえいえ、その人気者の正体は、なんと猫なのです。この宝くじ売り場のおじさんのもとにヤウンが来てから、1等がなんと3回も出たのだとか。「福を呼ぶ招き猫」として親しまれるヤウンですが、その働きぶりは、なかなか自由なようです。
みんなが待っているのに、猫社長は重役出勤

お店には、ヤウンに会いたいお客さんが次々にやってきます。遠くから訪ねてきた人もいるのに、当のヤウンはお出かけ中。会えないまま帰っていく人もいました。

ようやく茂みから姿を現したヤウン。お店へ戻ってきたのは、ちょうどごはんの時間でした。この日の夕食はツナ。みんなに待たれていたことなど気にする様子もなく、さっそく食事です。店主のおじさんいわく、ヤウンは「社長」になってから、ますます出勤が遅くなっているのだそう。
茂みにいた子猫が、お店の大切な家族に

ヤウンとの出会いは、約4年前の夏。近くの茂みに現れた子猫と仲良くなろうと、店主のおじさんがおやつを用意したのが始まりでした。少しずつ距離が縮まり、茂みからお店の前へ、やがて店内へ。そうしてヤウンは、ここに居つくようになったのです。

今では、店主のおじさんに顔をきれいに拭いてもらうほどの間柄。おじさんがいる間は、ほかへ行かずにそばで過ごすそうです。気持ちよさそうに体を伸ばして眠る姿からも、すっかり安心していることが伝わってきます。

さらに、お店ではヤウンのための隠れ家作りも。大人の男性たちがヤウンのために、ああでもないこうでもないと工夫を凝らして仕上げる様子は、なんとも楽しそうです。

外を歩くヤウンを心配して、首元には迷子札とGPS端末を装着。店主のおじさんは見守り用のカメラも設置しており、帰りが遅い日は、無事に姿を見せるまで気が気でないといいます。
当たりくじを待つ人にも、猫を待つ人にも

ヤウンが戻ってくると、お客さんたちの表情も声も、たちまち柔らかくなります。なでてもらったり、かわいいと声をかけてもらったり。ヤウンに会いたくて訪れたという人もいました。

店主さんが持ち場を離れると、代わりに店番をすることもあるヤウン。実際にどこまでお手伝いできているかはさておき、お店の顔としての存在感は十分です。

宝くじの当選を願う人も、ただ猫に会いたい人も、ヤウンの前では思わず笑顔に。大きな幸運との関係は分からなくても、この猫社長が毎日たくさんの人を喜ばせていることは、間違いなさそうですね。





