2匹のシベリアン・ハスキーと5匹の猫たちとのコミカルな日常がTwitterでバズることも多いハマジさんは、フォロワー数20万人越えの人気飼い主さん。
その微笑ましい日々を自身で描いたコミックエッセイ『猫とハスキーとハマジ』(竹書房)が、2021年7月15日(木)に発刊されました。
今作は秘蔵写真もたっぷり楽しめる、ボリューミーな漫画となっています!
2匹のハスキー犬&7匹の猫たちと暮らす賑やかな日常
本作にはTwitterでおなじみのシベリアン・ハスキーのシルビアちゃんやシャンテちゃん、猫の大吉くん、イサムくん、ウララちゃん、レイくん、ユウヒちゃんはもちろん、今は亡き先代猫・小鉄くんも登場。
出会いの経緯や各々の個性が詳しく知れるので、往年のファンも大満足な一冊となっています。
中でも、シャンテちゃんが家族の仲間入りを果たした際のエピソードは必見。
左・シャンテちゃん、右・シルビアちゃん
先住犬であるシルビアちゃんや先住猫たちの反応には、思わずクスっとさせられてしまいます。
なお、作中には愛くるしい写真もたくさん収録。単行本スペシャル企画として、ガラっと変わるシルビアちゃんの表情が楽しめる「同じ犬です写真館」コーナーも要チェック。
犬や猫と暮らす中で得られる幸福感だけでなく、感じる大変さもしっかりと描かれている本作は動物を迎えることの重さを改めて考えさせてくれる一冊でもあります。
動物の気持ちを勝手に代弁しない漫画にしたかった
今回は書籍の発刊を記念し、ハマジさんにインタビュー。本作に込めた想いや見どころなどを伺いました!
―本日は宜しくお願い致します。さっそくですが、本作に込めた想いを聞かせてください。
ハマジさん:Twitterでは主に落ち着いているところを写真に撮ってツイートしているので穏やかな感じに見えますが、実際はなかなか大変で色々苦労もあります。でも、その大変なところも含めて、とても楽しいよというのが伝わればいいなと思いつつ、描きました。
―なるほど。ツイートの裏側が知れるという感じなのですね!
ハマジさん:あと、いつか愛犬や愛猫がこの世から去った後、描いた話を読んで「こういうこともあったね」と笑えたらいいなと。いつかペットを亡くしてどん底に沈む私の心の拠り所になるよう、ペットたちとの思い出日記にするぞー!という想いで描きました。
―発刊後、フォロワーさんや読者の方からはどんなメッセージが寄せられましたか?
ハマジさん:おめでとうメッセージや、写真付きで買いましたとリプライをいただきました!自分と家族と友達以外に手に取ってもらえるんか?って心配だったので、本っっっ当に嬉しかったです!
先週ファンレターを1通✨頂きました!やったー!!
アンケートハガキも同じ方から頂けてて…!すごく嬉しいです!机に置いて読み返しつつ作業しています🥰お礼が遅くなりすみません。ありがとうございましたーーー!!! pic.twitter.com/kh6DoHJ0DS
— ハマジ (@xxhama2) July 26, 2021
―収録されているエピソードはどれも見ごたえがあったのですが、ハマジさんの中で一番印象深い作品はどれですか?
ハマジさん:シルビア脱走回や、シャンテがマスクを飲み込んで姉が喉から引きずり出したエピソードです。どちらの事件もなんとかなったから笑い話にできましたが、一歩間違えたら取り返しがつかないことなので当時はけっこうショックで、かなり印象に残っています。
おシルがさっき脱走してですね!!発狂しながら夜だというのに犬の名前呼んで走ったわけですよ!散歩道を走ったわけですよ!
おシル、私の後ろからおいかけてきたよ!!
お前ふざけるなよ!!!!????(無事捕獲しました) pic.twitter.com/ZjyGKMCPmJ
— ハマジ (@xxhama2) November 27, 2016
―そうした事件もしっかりと描かれるのがハマジさんらしいなと思いました。あと、作中にQRコードがあり、バズツイートやお写真などに飛べる仕組みもすごかったです!
ハマジさん:シベリアン・ハスキー界のアイドル、プピプピ文太くんの御本『世界一平和な顔のハスキー文太』(プピプピ文太/著:インプレス編集部:著/インプレス)を読んだ時にQRコードがついており、なんだこれ最高だな!?と思って、真似しました!エピソードにちなんだ当時のツイートが見られるようにしたら、私もTwitter民の皆さんも思い出せて良いかなと!
―ユニークな工夫ですね!他もこだわった点はありますか?
ハマジさん:作中では少しだけペットたちにセリフを言わせていますが、基本的には「なるべく愛犬や愛猫の心情を勝手に代弁しない」というのが私のスタンスなので、セリフを言わせる時は「こちらが感じ取った範囲で」「簡素に」「性格に合った口調で」と気を付けました。
作画的なことを言えば、最初は全然エッセイっぽくない画面だと感じ、ちょっと不安になったんですが、自分が描ける範囲で無理せずに頑張ろうと思い、わりと好きに描きました。
―作中には認知症になった愛猫への接し方や犬に洋服を着せるメリットなど、タメになる情報もたくさん盛り込まれていましたよね!
ハマジさん:…タメになる情報、ありましたか!?(笑)自分としては問題にぶち当たった時にしている工夫みたいなものを描いたのですが、少しでもタメになっているのならよかったです!
私自身がいつまでたっても新米飼い主みたいな感じで正解が何かわかっていないので、胸を張って「こうしたらいいですよ!」とかは全然言えないのですが、自分がやっていることを、今後もそのまま描けたらいいなと思っています。
ペットの気持ちを尊重した多頭飼いライフを
―猫と犬にはそれぞれ違った魅力があると思うのですが、ハマジさんが思う双方の良さは?
ハマジさん:猫ちゃんとは外出できないけれど、家で一緒に寝られたり、抱っこできたり、ゴロゴロできたりする良さがあり、最高です。呼んだらそばに来て甘えてくれる猫ちゃんたち最高!
犬ちゃんとは家で猫のように「常に一緒」みたいな過ごし方はできないけど、外へ遊びにいけたり、散歩などで猫ちゃんより少し手がかかったりするところも愛おしくて大好きです。呼んでも全然そばに来ないけど、オヤツを持ったら飛びついてくる現金さ、最高です(笑)
―ハマジさん宅ではワンちゃんと猫ちゃんの性質が逆なのですね(笑)ちなみに、多頭飼いの方や犬と猫、両方と暮らしている飼い主さんの中には関係性が上手くいかず悩んでいる方もいると思うのですが、そうした方には何かアドバイスなどはありますか?
ハマジさん:うちも犬猫たちの関係は上手くいってないので大丈夫ですとお伝えしたいです!「仲良くなきゃダメ」と思いこまず、「ダメならダメでもいいや。いつか仲良くなればいいな」くらいの気持ちでいるとすごく気楽です。仲良くしてほしい気持ちはありますが、嫌がるペットの気持ちを尊重し、無理に引き合わせず、流れに任せたらいいかなと思います。
我が家はそんな感じで7,8年目にして、ようやく犬と猫が同じ空間でのんびり過ごせるようになりました!
―単頭飼いではないからこそ、ひとりひとりにじっくりと目を向けることが大切だということですね!では最後になりますが、いつも応援してくれているファンの方にメッセージをお願いします。
ハマジさん:いつもツイートを見てくださってるだけでなく、本までお手に取ってくださり本当にありがとうございます!
こんなこというのもアレなんですが…いつか、我が家の愛犬&愛猫もあの世に行き、すっっっっっっごい辛い別れが絶対に来ますが、そこも含めて見守っていただけたらと思います!これからもよろしくお願いします!
クスっと笑えるのに、描かれている動物愛に泣きそうになる本作は、心の底から7匹の家族や先代猫を愛し続けるハマジさんの気持ちが伝わってくる作品。気になる方はぜひ手に取り、ドタバタなハマジ家の日常を楽しんでみてください。