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リアルな猫絵を生み出す色鉛筆画家がコツを解説!塗って楽しめる「猫のぬりえ本」

リアルな猫絵を生み出す色鉛筆画家がコツを解説!塗って楽しめる「猫のぬりえ本」

「まるで写真のような猫の絵がすごすぎる…」と、様々なメディアや猫飼いさんの間で話題になっているのは、色鉛筆画家の音海はるさん。

そんな音海さんが2022年7月27日(水)、『音海はるの「ねこぬりえ」BOOK』(双葉社)を発刊。

本作は、音海さんの美麗な完成イラストをお手本に猫のぬりえが楽しめる仕組み。

メインクーン、マンチカン、ロシアンブルー、ミヌエットなど、全15匹の作例を通して、猫の絵をリアルに仕上げるコツや塗り方を学ぶことができます。

今回は、単独では初の書籍発刊となった本書にどのような思いを込められたのかをお聞きしました。

一緒に猫の絵を描いているようなつもりで楽しんでほしい

――書籍の発売、おめでとうございます!率直にいま、どう思われていますか?
音海さん:ありがとうございます。以前、「イロドリアル」という色鉛筆画家のグループで書籍を出したことはあったのですが、単独では初なので、すごくドキドキしています。

「イロドリアル」として発刊した色鉛筆画本

一度でも作品を見てくださった方や支えてくださる方がいたからこそできたことなので、感謝の気持ちがかなり大きいです。

――書籍を作り上げる上で工夫したことは?
音海さん:個人的には技法の紹介もしたかったのですが、ページ数の問題や技法書になってしまう可能性などがあったので、どの技法を紹介させていだだこうか、かなり悩みました。

その結果、猫ちゃんを塗る上で多くの方が気になっているであろう技法をピックアップして執筆することにしたんです。

「ぬりえ」ですから、当然、線画もなくてはなりませんので、どんなものが塗りやすいのか、自由に塗れるのかをよく考え、丁寧に線画を描きました。

――読者が塗って楽しめるという作り、いいですよね!
音海さん:SNSや展示会などで、作品をご覧いただく際によく「真似してみたい」といったお声をたくさんいただくようになったため、今回のようなぬりえは、まさにピッタリであると考えました。

――本書はデザインにも、こだわられたそうですね?
音海さん:堅苦しくせずに、暖かい印象を持って貰えるようなデザインにしてもらいました。なので、本全体のデザインも、ぜひ見て欲しいです。

SNSにはゆる~いイラストもたくさん

――登場している猫ちゃんは、どのようにピックアップされたのでしょうか?
音海さん:もし私が本書を購入して塗るとしたら、同じような模様の猫ちゃんだけでなく、色んな見た目の猫ちゃんを塗りたいと思ったため、種類や模様がバラバラになるように考えました。

――ご自身が思われる「見どころ」を教えてください。
音海さん:技法などの解説部分は画像を大きめにして見やすくしたり、見本通りでなくオリジナルの塗り方でも塗ってもらいやすいように、線画をやや薄めに描いたりしました。

――この書籍にこめた想いを教えてください。
音海さん:私は周りに、色鉛筆で一緒に絵を描いてくれる人がいませんでした。本書を通して、皆さんが私の線画に色を乗せることで、一緒に猫の絵を描いているようなつもりになれたら嬉しいなと思います。

――それは素敵ですね…!最後にファンの方にメッセージをお願いします。
音海さん:いつも作品をご覧いただき、本当にありがとうございます!皆さんに作品を見ていただき、ご感想やアドバイスなどを頂けることが私の原動力や制作の力になっております。

これからも楽しむことを忘れず、癒しを与えられるような作品を制作していきますので、今後ともよろしくお願いします!

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「サビ猫」の塗り絵にチャレンジしてみたら…?

今回、嬉しいことに愛猫・ジジを本作で取り上げてもらったため、実際に筆者もぬりえを楽しんでみることに。

猫の毛並みやハイライトを表現できるため、ぬりえに取り組む際は鉄筆があるとよいようですが、今回は色鉛筆のみでチャレンジしてみました。

ぬりえページでは、音海さんが各猫の塗り方を丁寧にアドバイスしているため、絵心がない人も安心。

サビ猫の場合は黒や濃い茶色を先に塗り、その後、オレンジや黄色で全体の下塗りを行った後、細部を細かく塗り分けていくのがポイントのよう。

実際に挑戦してみて感動したのは、1本の色鉛筆で表現できる色の幅広さ。同じ色でも持ち方や筆圧を変えたりするだけで、見え方が全く違うことに驚かされ、色鉛筆画の奥深さを痛感しました。

また、何色もの色を重ねてぬりえを完成させていく中で感じたのは、猫という動物はつくづく神秘的だということ。単色では決して表現できない毛色や毛柄、目色を普段から、もっとじっくり観察したいと思わされました。

そうした、たくさんの発見を得ながら完成させたぬりえが、こちら。

せっかくなので、ジジにもお披露目。

童心に帰りながら温かいぬりえが完成させられ、個人的にはすごく満足しました。

動物を愛し、楽しみながら絵を描き続ける音海さん。そうした姿勢で絵と向き合っているからこそ、彼の作品には温かみがあり、見る人の心を奪うのかもしれません。

ぜひ、本作を手に取り、音海さんや全国の猫好きさんと一緒に猫画を描いているような感覚を楽しんでみてください。

音海はるの「ねこぬりえ」BOOK
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