アラスカの地で彷徨っていた野良猫シャノンくんは、生まれた直後の事故が原因で一生歩けない身体に。しかし、シャノンくんの瞳には「自力で歩きたい」という強い意志が宿っています。
今回紹介するのは、まるでハンディキャップを感じさせないほど前向きに生きるシャノンくんと、彼を見守ってくれた心優しきハスキー犬シンダーちゃんの物語です。
動物の保護団体を運営する飼い主さんに引き取られたシャノンくん。医師からの診断によって一生歩けないのを知った飼い主さんは、シャノンくんのために猫用の車イスを購入しました。
シャノンちゃんにとって、車イスを見るのは猫生初めて。ビックリしてしまわないように、まずは車イスを見せるところから始めて、少しずつ慣れていけるように接する飼い主さん。
すると、シャノンくんはわずか1週間で車イスをすっかり気に入り、「ワーイ、速く走れるニャ!」といった様子であちこちを全力疾走。まるで自分の脚みたいに見事使いこなすシャノンくん。
まだまだ遊び盛りのシャノンくんは、家中を登ったり、走ったり、跳ね回ったりと元気いっぱい。まさにヤンチャを絵に描いたような猫ちゃん、ハンディキャップなど、なんのその。
そのパワフルさは、勝手に高いところからジャンプしてしまうほど。シャノンくんが飛び降りても大丈夫なように、家中にクッションを敷き始める飼い主さん。
そんなシャノンくんを陰ながら支えてくれたのは、シンダーちゃん。シンダーちゃんは病気を抱えており、自力で排泄ができませんでした。だからこそ、身体に障がいをもつシャノンくんをいつも温かく見守ってくれていたのです。
2匹は4年間一緒に過ごしましたが、シンダーちゃんは亡くなってしまいました。シンダーちゃんが天国に行った後、シャノンくんは飼い主さんとの絆をさらに深めます。「自分はここにいていい」というのを心の底から理解しているように見えるのです。
たとえ一生自分の脚で歩けなくても、車イスがあれば速く走れる。何よりも、温かな家族が自分を見守ってくれている。シャノンくんの心に宿った、飼い主さんの愛情とシンダーちゃんが残してくれた想いは一生消えません。
シャノンくん、これからも幸せいっぱいの猫生を送ってね。