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嘔吐や下痢、2歳で体重2kg……愛猫を襲った希少疾患「消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)」との闘い

嘔吐や下痢、2歳で体重2kg……愛猫を襲った希少疾患「消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)」との闘い

愛猫が希少な病気であると、できるだけ多くの情報を集め、最善の治療法を見つけ出したいと思うのが飼い主の親心だ。AYUMIさんは愛猫めねぎくんが「消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)」と診断された時、そんな想いに駆られた。

めねぎくんにはどんな症状が現れ、家族はどのように病気と向き合ってきたのか。闘病生活や現在の様子を詳しくうかがった。



増えない体重と毎日の嘔吐…セカンドオピニオンで判明した希少な病気

グレー色の猫と暮らす生活に憧れていた、飼い主さん。2022年、ブリーダーに「グレーの猫を探している」と伝えたところ、偶然にも生後2ヶ月の子猫がいると紹介された。

その子が、めねぎです。とても甘えん坊で、私は一目惚れしました。

ところが、お迎えすると、めねぎくんはオラオラ系だった。近くを通るだけで怒り、先住猫との距離も縮まらなかったという。

そんなめねぎくんと一緒に暮らす中で、飼い主さんが気になっていたのは、成長しても体重が増ないこと。2歳の頃の体重は、わずか2kg。嘔吐は毎日見られ、下痢である日も多かった。

元気はあるから、体質なのかもしれない。飼い主さんはそう思ったが、やはり心配で、2023年6月にワクチン接種を受ける際、動物病院で相談。しかし、原因は分からなかった。

そこで、知人に紹介してもらった動物病院を受診。2024年11月にエコー検査を行ったところ、「消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)」の疑いがあると告げられた。

消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)は、消化管や周辺のリンパ節に「しこり(腫瘤)」ができる病気だ。明確な発症原因は解明されておらず、猫での発症は稀だと言われている。
当時2歳だっためねぎくんは確定診断のため、2025年1月に患部を切り取って調べることに。腫瘤は、ピンポン玉サイズ。一部を切り取り、生検を受けた。

完治が難しい現実…ステロイド治療と「再発」を乗り越えて

生検の結果、めねぎくんは正式に消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)であると診断された。聞いたことがない病名に、飼い主さんは困惑したそうだ。

その場で説明を受けましたが、理解はできませんでした。帰宅後に時間をかけて調べ、病気に関する知識を頭に叩き込みました。

病気の情報を得る中で知ったのは、完治が難しいという厳しい現実。

ここの病気で亡くなる猫ちゃんは年齢が様々であることを知り、めねぎは何歳まで生きられるのだろうかと不安でいっぱいになりました。

生検後の2025年2月から、めねぎくんはステロイド薬を服用。2週間に1度通院し、経過観察を行うことになった。幸いにも投薬治療により、症状は改善傾向に。

症状が強い時には、処方された抗生物質も飲ませていました。2025年4月からはステロイド薬の服用が2日に1回になり、通院は月1回になったんです。

翌年の2025年9月には、ステロイド薬は3日に1回となる。だが、ホッとしたのも束の間。2025年11月、消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)が再発。再びステロイド薬を1日2回服用するようになり、月1回の通院が必要になった。

それでも根気強く治療を継続した結果、症状は再び改善傾向に。2026年7月にはステロイド薬の服用が2日に1回になり、初めて2ヶ月に1度の通院ペースになった。

細やかな日々のチェックで「急性膵炎」を早期発見

症状が安定してからの日常生活で飼い主さんが心がけていたのは、嘔吐の有無や状態を毎日チェックすること。服薬後におやつをあげる時の機嫌を観察するようになった。動物病院には2ヶ月に1回のペースで通院。細やかなケアを行いながら、体調管理に気を配っていた。

ところが、2026年10月上旬、めねぎくんは急性膵炎を患い、入院。

獣医師いわく、ステロイド薬を長期間、服用し続けてきたことによる影響も否定できないそうです。胆のうの状態も少し悪かったです。

現在は無事退院。フードの見直しや処方薬を服用し、月に1度の通院で経過を観察している。なお、病気を患ってから、めねぎくんは家族や同居猫に対する態度が変わったそうだ。

素直な甘えん坊になり、同居猫たちと仲良く過ごせるようになりました。去年亡くなった先住猫を気にかける姿を見せたこともありましたし、新しく迎えた後輩猫とは一緒に遊び、頼れるお兄ちゃんになってくれています。

「長く生きられるように治療を続けたい」愛猫への揺るぎない愛情

すっかり態度が変わっためねぎくん。急性膵炎から回復し、退院してからは甘えん坊がより増して抱っこ好きになった。

飼い主さんは、めねぎくんを「犬のような子」だと感じている。目を合わせながら呼ぶと、鳴いてお返事。玄関では見送りやお出迎えをしてくれるからだ。

常に家族が見える位置にいますし、お風呂やトイレについてきます。家族以外の人間も好きで友人が家に来た時は一緒にトイレへ入り、困惑させていました(笑)

また、毎朝5時頃になると、顔を舐めて家族を起こすのがルーティンに。布団を被ってガードすると、布団を噛む。

私たち夫婦が起きなくて諦める時にはお腹の上で待機。起きると喜んで、また顔を舐めてきます(笑)

めねぎくんは家族にとって、かけがえのない存在。少しでも長生きできるよう、できる限りの治療を続けたいと飼い主さんは思っている。

消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)は完治が難しい病気ですが、上手く付き合っていけば長く生きられる可能性もあります。定期検診を受けたり、少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院を受診したりすることが大切だと感じました。

消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)はステロイド薬で治療が行われるケースも多いが、長期的な使用によって副作用が現れる可能性もある。実際、飼い主さんは、めねぎくんが急性膵炎を患ったことを踏まえ、獣医師と相談しながら、今後は他の薬を代用しての治療を検討しているそうだ。

消化管好酸球性硬化性線維増殖症(GESF)は認知度が高いとは言えない病気であるからこそ、早期発見や早期治療が難しい。だからこそ、気になる異変が続く時はセカンドオピニオンも視野に入れながら、迷わず獣医師に相談してほしい。