大切なあの子にもお土産を買ってあげたかった…。旅行先から帰る時、お留守番してくれている愛猫に、こうした罪悪感を抱く飼い主さんは多いもの。そんなモヤモヤを解消すべく生み出されたのが、島根の猫土産「ねっこ」。
毎日暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
つくしとあおいも連日の暑さで溶けそうになってますが、今日も島根の美味しいお魚を食べて元気いっぱい遊んでます🥰
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株式会社ポプリが販売している”猫へのお土産”が今、大注目されています。
株式会社ポプリは代表取締役の平野耕一路さんと、義妹・安達裕香さんの2人で運営している会社。2人とも大の猫好きで、「ねっこ」ブランドの立ち上げは平野さん自身が旅行時に、愛猫への罪悪感を抱え続けていたからでした。
旅行が好きなのに、「ごめんね」と言って出かけ、帰宅後「ごめんね」といって、罪悪感で旅を終えていました。旅先でペットにお土産を買おうと思っても販売されていないことに気付き、「ペットに向けたお土産があれば売れるのでは…と考えたのです。
ちょうどその頃、平野さんは松江の港町を活気づかせたいと思っていたこともあり、「松江の特産品である干物をペット用のお土産として売ろう」と決意。島根県の観光マスコットキャラクターが「しまねっこ」であったことも、追い風となりました。
ブランドを立ち上げる中で特に大変だったのが、デザイナー探し。
設備と技術がある企業の協力を得られたので中身はすぐにできたのですが、パッケージデザインや文言を考える人がおらず、誰がやるのかという問題が発生しました。
そこで、義妹の安達さんにデザイン担当として事業に参加してもらうことに。パッケージ費用は自社で負担することにしました。パッケージは、あえてシンプルになるよう意識。
猫用品のパッケージは赤や黄色、金や銀といったきらびやかで派手なデザインばかり。同じことをしては意味がありませんので、落ち着いた色合いで統一しました。
ペットフードには本来捨てられる部位や人間の食用には向かない粗悪な素材が使われていることも多いものですが、「ねっこ」の製品はすべて人間用の基準と設備で制作。
弊社に入荷する時までは人間用として製造してもらい、弊社の責任において猫用として販売しておりますので、製造業者が粗悪な素材や怪しい添加物を使用することはありません。
今後、ペットフードの概念が変わるかもしれません。ペット用にあえて高品質の素材を使う時代の到来です。
平野さんは本当の意味でのヒューマングレードを実現し、ペットフード業界の在り方を変えようともしています。
猫を想う気持ちがたっぷりと詰め込まれた「ねっこ」ブランドは、現在「ねっこまんま」「ねっこかん」「ねっこ玉 出雲の勾玉の猫用首輪」「ねっこのまたたび/またたび水」の4種類。
中でも、大きな反響が寄せられているのは、「ねっこまんま」。
こちらは、山陰沖で獲れた新鮮なレンコ鯛、のどぐろ、あじなどを無添加・無着色・保存料不使用、高温高圧調理でやわらかく仕上げた一品。
全種買いをされる方も多く、我が家の愛猫も即完食します。安達家では4匹の猫たちがメディアの取材のたびに猛烈な勢いで食べています。骨は抜いていませんが、やわらか過ぎて気が付かないレベルです。
新鮮なお魚を使用した「ねっこまんま」や「ねっこかん」には購入者から、ユニークな感想も寄せられました。
魚を見たことがないからご飯だとわからない猫が続出しました(笑)ほぐしてあげたら食べたそうです。生まれたときから缶・パウチ・カリカリ・ちゅ~る以外のご飯を食べたことがないであろう家猫らしいエピソードだなと感じました。
また、明治拾年創業の老舗「めのうの店川島」の勾玉を使用している「ねっこ玉」も人気。
こちらは職人さんがひとつひとつ手作業で作っている、オンリーワンな“うちの子グッズ”。平野さんのもとには、購入者から猫写真付きの喜びの声が続々と寄せられています。
うちの愛猫は市販の首輪は嫌がってしてくれませんが、ちりめん紐の首輪だと装着し続けてくれ、私自身驚きました。「ねっこのまたたび」もとても効くようで、ずっと体をこすりつけていました。
猫が本当に喜ぶ商品を生み出し、地域活性化を試みる株式会社ポプリ。今後は、ペットのお土産コーナーを充実させたいと意欲を燃やしています。
例えば、窯元で猫用の皿を作ったり、かまぼこ会社で猫用かまぼこを作ったりし、それを、お土産屋さんや道の駅に持ち込み、ペット向けお土産コーナーを充実させたい。2025年までに県内の猫用品製造企業や販売企業が100社を超え、県内各地のお土産屋さんで猫土産が買えるようになれば、島根に新しい産業が出来たと言っても過言ではないと思っております。
将来的には島根をまねて、全国各地の水産加工会社やブランド食材の生産者がその地域の特産品などを活かしたペットフードを開発し、日本中どこに行っても「ペットのためのお土産選び」という旅の楽しみが増えてほしい…。そう語る平野さんらは飼い主やペット、地域の製造業者など様々な人にとって明るい未来が来ることを願っています。
島根は自然が豊かで、希少な生物もたくさんいます。昆虫や水生生物が大好きな人から見たらパラダイス。信頼できる人だらけで、プライベートでも仕事でも島根は最高な土地です。(平野さん)
私は東京出身ですが、松江出身の方と結婚し2017年にIターンで島根に来ました。都会にはない圧倒的な解放感、広い空と夕日が最高です。都会から来た私にとっては県民の方の気さくさも新鮮でした。(安達さん)
「猫土産」には、2人の島根愛と猫愛がたっぷり。ぜひ、お土産選びを楽しみ、愛猫にも旅行気分を味わってもらってはいかがでしょうか。