何か失うものがあっても、今あるものを最大限に活かして生きていく――。ハンデと生きる猫さんの姿は、そんな学びをくれることも多いものです。
こちらの茶白猫さんは目が見えない分、知恵を使い、高低差のある道を賢くお散歩します。
坂になっている道を歩く、茶白猫さん。右側の地面は低くなっているため、まっすぐに歩く技術が求められます。
そんな難しい坂道を茶白猫さんは、ゆっくりとお散歩。やがて、吸い寄せられるかのように道の右側へ。
下に目線を向けたかと思えば、ゆっくりと手を出して段差を触り、自分がいる高さを確認。どうやら、手で段差を触って降りられそうな高さを確かめているようです。
茶白猫さんは進んでは止まり、高さをチェック。「まだ降りられないか」と茶白猫さんが判断するたび、後ろで様子を見守る飼い主さんは優しく「無理でした」とコミュニケーションを取ります。
何度も“降りられるかチェック”に励む茶白猫ちゃんは、坂の終わり付近で「ここならいけるかも!」と果敢に責めのチャレンジ。
しかし、触った時の感触で「ここじゃない」と思ったのか、チャレンジを中断。その後も慎重にチェックを重ねながら歩みを進め、坂の終わり付近で、ついに右側の道へ行くことに成功しました!
頑張り屋で賢い猫ちゃんが見せてくれた、このお散歩からはなんだか勇気も貰えるような気がします。
なお、飼い主さんいわく、茶白猫ちゃんは小学校の倉庫に段ボールで捨てられていた子だったそう。生後1ヶ月の頃、小学生だった息子さんに拾われて家族になり、網膜剥離で目が見えなくなったのだとか。
昔から外で遊ぶことを好み、今も外に出られないと強いストレスを感じるため、飼い主さんは見守りながらお散歩。自宅は車などが通らない山奥にあると言います。
「これからも家族で、ミータを見守っていきます」と、話す飼い主さん。家族で過ごす幸せな時間が1日でも長く続きますように。