企画
保健所に連れて行かれる寸前だった子猫が「猫店長」に!横浜の「喜久屋青果店」で来店客を癒す看板猫めいちゃん

保健所に連れて行かれる寸前だった子猫が「猫店長」に!横浜の「喜久屋青果店」で来店客を癒す看板猫めいちゃん

神奈川・横浜市の鶴ヶ峰商店街にある「喜久屋青果店」は、創業69年の歴史を持つ八百屋。親子3代に渡って来店する方もいるほど地元民に愛されています。

そんな歴史あるお店で“猫店長”として大活躍しているのが、穏やかな性格のめいちゃん(男の子)。

めいちゃんは、多頭飼育崩壊出身。保健所に連れて行かれる寸前で店主さんに救われ、多くの人から愛される看板猫になりました。

保健所に連れて行かれる寸前の子猫が「猫店長」に

9年前、店主さんはお店にネズミが出るようになり、頭を抱えていました。そんな時、知人から聞いたのが、とある子猫の話。

多頭飼育崩壊が起きて、保健所に連れていかれてしまう猫がいると聞いて…。お店に迎えようと思いました。

当時、めいちゃんは生後3~4ヶ月ほど。過酷な環境下での生活を余儀なくされていましたが、幸い体の状態は悪くありませんでした。

お迎え後、めいちゃんは「これが僕の役目だ」と思っているかのように、自然と来店客を歓迎するように。

まるで、ずっとお店で暮らしてきたかのように、会計台の近くにある箱の中で寝たり、くつろいだりして、お客さんを出迎えるようになったのです。



3ヶ月間の冒険も経て「猫店長」として生きるように

実はめいちゃん、過去に一度だけ冒険に出かけ、3ヶ月間ほど戻らないことがあったそう。家族はお店に張り紙を張り、懸命に捜索しました。

その時、めいちゃんを保護してくれたのはご近所さん。

すばしっこかったので、マラソン選手にちなんで「ボルト」と名づけたそうです。でも、人懐っこかったので、ご近所さんは「どこかの飼い猫では…?」と思ったようで…。

その後、ご近所さんはお店に張り出された迷子猫のチラシを発見。お店に、めいちゃんを連れてきてくれました。

久しぶりに対面しためいちゃんは顔つきが変わるほど痩せていたそう。外で生きる過酷さを知ったからか、その後は冒険へ出かけることがなくなりました。

こうして穏やかな生活を取り戻した、めい店長。猫店長としての1日は、開店準備を見守ることから始まります。

季節によって寝る場所(箱の種類)が多少変わる)

天気のいい日は、お店の向かい側の日当たりがいい場所で日向ぼっこ。午後は、お店の会計台近くでスヤスヤします。

夕方にはパトロールに出かけますが、遠くへは行きません。店の前にある、猫だけが通れる細道の先に広がる小さな原っぱでまったりするのです。

閉店前は会計台の近くで眠って閉店準備を監視することもあれば、爆睡のまま閉店することもあります。

来店客を笑顔にする「猫店長」のサービス精神

めいちゃんは猫店長らしく、日々、持ち前のかわいさでお客さんをもてなしています。そんな交流に、店主さんは目を細めることも。

過去には、めいちゃんに亡き愛猫を重ね、キャットフードを持ってきてくれたおばあさんの猫愛にじーんとしました。

お礼を言うと「うちは猫がもういないから、元気でいてくれるだけで嬉しい」と優しくナデナデしてくださった。めいちゃんも話が分かるのか、大人しくしていました。

めいちゃんはサービス精神旺盛だからか、あまりナデナデされなくない時でもその場では逃げず、お客さんが帰ってからダッシュでバックヤードへ行きます。

不思議なのは、触られて嫌になった時でも会計台近くの目立つ場所で寝ること。自ら箱に入ります。

ただ、お喋りになるのは店主さんの前でだけ。店主さんの肩に乗って頬ずりするのも大好きです。

甘えたい時やご飯がほしい時などに声色を変えて鳴きますし、お腹の上でフミフミもします。お客さんには少し気を使っているのかも…?

なお、めいちゃんは穏やかな性格であるものの、乱暴な撫で方やお尻の付近を撫でられるのは苦手。お尻ポンポンも好きではないため、スキンシップを取る時は、おでこや顎を優しく撫でてほしいと店主さんは話します。

歴史ある青果店を守るめいちゃんはマイペースな働きぶりで笑顔を呼ぶ、招き猫でもあります。

喜久屋青果店

住所:横浜市旭区鶴ヶ峰2-21-18
営業時間:9:00~19:00
休業日:日曜、祝日の月曜
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