保護した子猫の成長記録をアップしつづけているyukifuri0biyoriさんのTwitterは、誰もが母親のような気持ちになれるアカウント。この度、保護から1000日が経過。
㊗️1000日目。
黒猫、1000日生き抜いておめでとう。最初「死にそう」とか思ってごめん。思ったより強い子であった。大雪の中、今日もストーブ前の一番良い場所を陣取り、昼寝の際は相変わらず1歳児の横(足元)を陣取り。寝相で踏み踏みされても気にしないので父と母に笑われていた。
平和か。 pic.twitter.com/yyLNFiF0Zu— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) January 12, 2021
飼い主さんのもとには、様々な声援が寄せられています。
体が冷え切った黒猫を保護して
1000日前の深夜、飼い主さんは道端で、へその緒が付いたまま横たわっている子猫を発見。初めは母猫が戻ってくるかもしれないと思い、触らずに様子見していましたが、どうやら置き去りにされたよう。
拾い上げてみると、体が冷蔵庫に入っていたみたいに冷たくて。一瞬、死体かと思いましたが、足が少し動いたので、ひとまず連れ帰ることにしました。
もしかしたら、あと数分で死んでしまうかもしれない…。そう思いつつも、できるかぎりのことはしたいと考え、低体温となった体をタオルで包んだホッカイロでサンド。コンビニを数件回りましたが猫用ミルクが手に入らなかったので、調整豆乳を少し薄め、温めて飲ませることにしました。
しかし、子猫は口に指を入れても吸い付いてくれず、スポイトを使用しても飲み込んでくれなかったため、飼い主さんは医療用の細いカテーテルを食道に突っ込み、胃に直接、流し込むことに。
カテーテルでの給餌は、翌日も続きました。
保護した時期は、ちょうど仕事が繁忙期で精神的にも体力的にもかなりきつかった。自力でミルク飲めない最初の数日間はいつ亡くなるか、ずっとヒヤヒヤして、精神と体力の削られ方が半端なかったです。
どうか生き延びてほしい―。そんな思いが通じたのか、3日目になると子猫は突然、哺乳瓶から自力でミルクをゴクゴク。初めて哺乳瓶でミルクを飲んでくれた時、飼い主さんは「この子は生きる」と感じ、嬉しくなりました。
そして、保護してから1週間が経つ頃にはへその緒がとれ、14日目にはついに開眼。
14日目。
ようやく目が開きました
朝はまだ開いてなくて、午前中に片目、夕方に両目。
まぶたはまだ半分くっついてるので、かろうじて開けてる感じ。スタッフ「森三中の大島みたい」 pic.twitter.com/esmauPn6nf
— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) May 2, 2018
段々、猫らしい見た目になっていく手のひらサイズの命。その成長を見守りつつ、飼い主さんはアメコミ「ブラックパンサー」の主人公と同じ「ティチャラ」という名前をプレゼント。以来、家族の一員として、たくさんの喜怒哀楽を共有してきました。
弱々しかった子猫が立派な大人に成長
長い間、飼い主さんがティチャラくんの成長記録を投稿し続けてきたのは、後々振り返れる備忘録にしたかったから。
Twitterなら写真つきの短い文章が保存出来るので、要点をまとめるにはちょうどいいかなと。可能な限り毎日、正面から写真を撮り、1ヶ月から1年ほどの成長記録表的なものを作ったら個人的に便利だと思いました。
その際、公開にするか非公開にするかで迷いましたが、生後0日(拾って1日目)からの記録が誰かの参考になればと考え、全体公開にしようと決意。たくさんの目に見守られ、ティチャラくんは見た目だけでなく、中身も立派な大人に成長していきました。
㊗️100日目。
100日生存おめでとう。元気に生きて凄いぞ偉いぞ。こんなに生きるなら初日、職場への連絡用以外にもう一枚正面からの写真撮れば良かった(成長記録として正面からの写真は撮るようにしてる)。翌朝には亡くなってると思ったのだけれども、存外 生命とは強いものだ。偉い偉い。 pic.twitter.com/JxogZcVcDm— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) July 27, 2018
366日目(㊗️生後365日)。
1歳の誕生日おめでとう。
本当は産まれた日=生後0日だけれど、うっかり最初を“1日目”と表記したばっかりにややこしくなったが、まぁ、いいか。
死にかけたり拾われたり、風邪を引いたり入院したり、引っ越したり家族が増えたりと、なにかと忙しい1年の黒猫であった。 pic.twitter.com/upJP3KtJQf— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) April 19, 2019
特に飼い主さんが驚いたのは、産まれた子どもに優しく接してくれたこと。
373日目。
床に座りながら乳児をよしよしいいこいいこと撫でていたら、黒猫がモジモジと近付いてきて人間と乳児の間にギュギュッと身体を押し込んできた。撫でられ待ちしてるのかクネクネ。確かにそう呟きながら育ててきたから、『ヨシヨシイイコイイコ』は自分の名前とでも思っているのかもしれない。 pic.twitter.com/qCi3wKP6q7— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) April 26, 2019
同時に賢さも身に着けたティチャラくんは何をされる場所か理解したため、病院が苦手になったというユーモラスな変化も起こりました。
でも、毛並みがずっと柔らかいところや鳴き声が子猫のように高いところは変わりません。布団に入ってくる時には相変わらず「えへへ、ふふふ」って感じの顔を見せてくれるので笑えます。
高いところを陣取ることや柔らかな生地や毛布、ウェットフードなど、ティチャラくんにはこの1000日の間に好きなものがたくさんできたよう。同居猫のキジトラさんも、ティチャラくんにとっては大切な存在です。
491日目。
皿を洗っていたら、別室で配偶者が「早く!早く来てくれー!!」と叫び始めた。何事かと思い手を止めて駆け付けたら「見て!ハート!ハート!!」。
猫の身体がハート形に合わさっているのかと首を捻っていたら、腕の形の事らしかった。なるほど。ハート。
見つめていたら黒猫は腹を出した。 pic.twitter.com/XNndt8L0ae— 仔猫を拾ったので (@yukifuri0biyori) August 22, 2019
そんな2匹の仲睦まじい姿を見るたび飼い主さんは、現状維持していくことの大切さを噛みしめます。
猫はとても好きですが、しょっちゅう色々な想定をしてしまうので、個人的には今の頭数以上はキャパオーバーだと思っています。言葉を話せない分、病気や怪我が分かりづらいので、いつもと様子が違うと結構心配します。
ずっと大切にしていきたいからこそ、飼い主さんは2匹が同時に病気になってしまった時の治療費や将来訪れるかもしれない介護、万が一、災害で避難が必要になった時のことや長期の避難生活を余儀なくされた場合など、あらゆる事態を想像しながら多頭飼い生活を送っているよう。その想いに触れると、「猫と暮らす」ことの重みを再実感させられます。
毎日なにかしらエピソードや発見があり、興味深い存在。今後も宜しくお願いします。できれば病院での診察中は、もう少しお静かにお願いしますと伝えたいです。
ティチャラくんへ、そう語りかける飼い主さんは同じように猫を保護した人に対し、こんな言葉を贈ります。
猫を保護するということは、その子との大切なご縁だと思うので、お家にお迎えするにせよ里親に出すにせよ、一緒に過ごす時間をぜひ大事にしてもらえたらと思います。
これからも続くティチャラくんの成長日記は、自身の愛猫との向き合い方や付き合い方を振り返るきっかけにもなるはず。毎日更新される温かい備忘録から、今後も目が離せません。