目にした瞬間、思わず背筋が凍るほど痛ましい状態の猫ちゃん。鳴く声も小さくひどく衰弱しており、息も絶え絶えの様子です。そんな猫ちゃんを救ったのは、「この小さな命を失わせたくない。絶対に助けるんだ」という気持ちで集まり、力を尽くしてくれた多くの方々でした。この物語は、飼い主さん(makanonaさん)と猫ちゃん(レアちゃん)が出逢い、絆を深めるまでの道のりです。
泥にまみれて力を失いながらも、懸命に生き続けているレアちゃん
飼い主さんがレアちゃんを発見したのは、買い物の帰り道。いつもは用事がなければ通らない道を何故か通って帰宅する途中、用水路に集まっている小学生と出会いました。「なんであんな場所に集まっているんだろう?」と思い、小学生の様子を見に行くと、用水路の土に埋もれているレアちゃんのレスキューを試みていたのです。
時は一刻を争うと思い、すぐさまレアちゃんのレスキューに取りかかりました。救出にかかった時間は20分くらいだったと思います。もし、もう少し救出が遅かったら悲しい結果になっていたかもしれない…と思うと、今でもゾッとします。
みんなでつないだ命のバトンは飼い主さんの手へ
無事にレアちゃんを保護した後は、自宅へ連れていくことに。自宅には既に先住猫が暮らしているため、猫ちゃんのお世話には慣れています。レアちゃんがゆっくりと身体を休められるように、あたたかな寝床を用意してあげました。
あたたかな家の中で少しずつ元気を取り戻すレアちゃん
レアちゃんをレスキューし、保護するにあたって、レアちゃんの居場所を教えてくれた小学生だけではなく、警察官や消防レスキュー、獣医さんなど多くの方々から力をお借りしました。
保護直後のレアちゃんは低体温状態であったため、ケージに入れて静養することに。保護3日目から鳴き声に力が入るようになったそうです。ただ、なかなかご飯を食べてくれない日が続いてしまったとのこと。
一緒に実食しながらご飯の場所を教えてあげる先輩猫
先住猫もいるので、ケージから出すタイミングはレアちゃんのウイルス感染を調べてからと思っていましたが、獣医師に相談し感染がないことが分かり、ケージから出しました。先住猫がレアちゃんにご飯の食べ方や水が置いてある場所、遊び方を教えてくれました。2週間もすると、すっかり家の生活に慣れてくれました。
たとえ言葉は話せなくても、猫同士のテレパシーを介して意思疎通を図ってくれたのでしょうか。突如起こった日常の変化に戸惑うレアちゃんを気遣い、支えてくれた先住猫ちゃんの優しさが伝わるエピソードですね。
レアちゃんに訪れた幸せは、先輩猫と過ごす温かな毎日
その後、レアちゃんは飼い主さんや先住猫ちゃんから惜しみない愛情を受けてすくすくと成長します。時には、先住猫にハグされながらおねんねしたり、お返しに先住猫ちゃんの身体を一生懸命毛づくろいしてあげたり。ご飯の時は、飼い主さんが「お家よ」と声をかけると、ケージに入ってくれるそうです。
大きな身体で小さな身体を抱きしめるハグ系にゃんこ
普段は、年齢の近い子と大運動会をしたりして遊ぶことが多いですね。茶白の男の子には甘えるんですけど、1番上の子には一歩引いて接しています。
控え目でありながらも、先輩猫にしっかりと甘えるレアちゃん
レアちゃんを飼う中で、穏やかで優しく、控えめな性格であることに気づきました。性格的に、先輩猫にはまだ少し遠慮しているのかもしれません。だけど凄く甘えん坊な性格なので、本当は先輩猫全員に甘えたくて仕方がないようです(笑)
また、飼い主さんに「レア」という名前の由来を聞いてみたところ、「尊い命」という意味を込めたそうです。レアちゃんの命を救うために力を貸してくれたみなさんの思いがカタチになった、とても素敵な名前ですね。
茶白先輩と2ショットで思わずウィンクしちゃうご機嫌レアちゃん
動物たちは、ただただ一生懸命生きています。困っている子を見たら、手を差し伸べてあげる…そんな思いで動物たちと接しています。人間の優しい輪が広がり、動物虐待がない世の中に近づいていってほしいです。
動物たちに対する飼い主さんの優しい思いが、これから多くの方々へ伝わり、悲しい思いをする動物が一匹でも減ってほしいですね。
仲良しニャンズ集合。推しPointは真ん中の少しいびつなハートマーク
なお、レアちゃんたちのにぎやかな毎日はX(旧:Twitter)で見れますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
レアちゃん、これからも飼い主さんや飼い主さんの家族、先住猫ちゃんたちから、たくさんの愛情を受けて、元気にスクスクと育ってね。